ノア・拳王がGHC初戴冠!サプライズ凱旋の清宮が挑戦名乗り

 「プロレス・ノア」(22日、後楽園ホール)

 GHCヘビー級選手権試合が行われ、挑戦者の拳王が王者エディ・エドワーズを破って同王座初戴冠を果たした。

 今年にジュニアヘビー級から転向し、グローバル・リーグ戦を制して同王座初挑戦にこぎ着けた拳王。気迫あふれる形相で得意の蹴り、エルボーなどて攻め込むも、エドワーズの強烈なチョップにもん絶するなど主導権を握られる。

 それでも、荒技の雪崩式飛龍原爆、フィニッシュ技のダイビングフットスタンプを繰り出して追い詰めるがエドワーズはカウント2で返す粘りを見せる。逆に、エドワーズが猛虎原爆、タイガードライバー、ボストンニーパーティーの猛攻を加え、勝負あったかに見えたが、、拳王も脅威の粘りでカウント2で返す。

 そして、最後はエドワーズのダイハードフロウジョンから脱出した拳王が強烈なハイキックをたたき込んでチャンスをつかみ、エドワーズの背中と腹部にダイビングフットスタンプを2連発し、23分超の熱闘にピリオドを打った。

 拳王は日本拳法の全日本王者から、みちのくプロレスでデビュー。故三沢光晴さんが設立したノアに参戦したのは、三沢さんが亡くなった後の14年だった。試合後マイクを持った拳王は「このプロレスリング・ノア、三沢さんが作りました。その三沢さんに関わりのないヤツが初めてこのベルトを獲ることができたぞ」と絶叫。そして、「後楽園のクソ野郎ども…」といつもの口調でアピールを続けていると、6月から海外武者修行に出ていた清宮海斗が突如現れた。

 以前よりも体がたくましくなり、髪型もあか抜けた清宮の姿に会場は騒然。清宮はマイクを持つと「海外から帰ってきました。今のオレなら拳王さんに勝てると思う。オレにそのベルト、挑戦させて下さい」と訴え、拳王をにらみ合った。

 この要求を拳王は、「清宮、今いるノアの中途半端なレスラーより、てめえの目は本物だったぞ。このベルトに挑戦させてやる」と即受諾。続けて「三沢さんに関わりのないヤツがベルトを獲った。それがどういう意味かわかるか。プロレスリング・ノアの新時代の始まりだ」とファンに向かって宣言した。

 さらに、「もう一言だけ聞いてくれ」と切り出し、「テメエらクソ野郎どもを武道館に連れて行ってやるからな。オレについてこい」と、かつてノアの“聖地”だった日本武道館再進出をぶち上げた。

 また、拳王の王座奪取を受けて、ノアの内田雅之会長が会見。「今年は『ノア・ザ・リボーン』(ノア再生)を合い言葉にしていましたけども、もう成し遂げたかなと。その象徴が拳王であると思える大会でした。私は三沢さんと同じ年齢で、拳王に言わせたら旧世代の代表みたいな存在。しばらく表面から引き下がりまして、三沢さんを背負っていく選手と新しい時代を作ろうとする選手のイデオロギー闘争を見ていきたい。今年もありがとうございました」と、来年の新展開に大きな期待を寄せた。

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