泰葉劇勝!涙の劇唱08年“狂乱”締め

 マネジャーに支えられながら熱唱する泰葉
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 「ハッスル・マニア2008 ファイティング・オペラ」(30日、有明コロシアム)

 泰葉(47)がプロレスデビュー戦を号泣勝利で飾った。高田モンスター(M)軍の名参謀、アン・ジョー司令長官との一見無謀な一戦は、当然のごとく大苦戦。セコンドについた所属事務所の清水マネジャーの介入で盛り返し、最後は起死回生の「回転海老名固め」で歴史的勝利を飾った。試合後は公約通り、泣きながら新曲「お陽様よほほえんで」を熱唱した。

 涙を浮かべて、甲高い声を張り上げた。「勝ったのか?試合に勝ちました」。7分10秒の戦い。泰葉が小さな体で、真正面から挑んでの勝利。「私はいっぱい悪いことをしました。反省しています」。ざんげした。そして泣き崩れた。

 「いっ平!いっ平!弟は襲名します。姉ちゃん、試合に勝ったぞ。お前も負けるな。みなさん、応援して下さい。楽太郎師匠、励ましていただいてありがとうございます。テリーさん。テリー伊藤さん。テリーさんがいなかったら、私はここまで立ち直れなかったです。約束通り勝ちました。みなさん、ご声援ありがとうございました」

 弟へのエール。感謝の言葉。リング上で涙を浮かべて、マイクで去来する思いをはき出した。

 入場時から揺さぶりをかけられた。泰葉は、金で縁取られた黒のノースリーブにスパッツ姿で登場。M軍はアン・ジョー司令長官と子豚を抱えた小路二等兵が現れ「金髪豚野郎」を想起させる小道具で挑発された。

 男と女。プロレスラーと素人。当然のごとく一方的な展開になった。地獄突きからコブラクロー。張り手には場内に乾いた打撃音が響いた。自然発生した「泰葉コール」の中、大技を受け続けた。

 逆襲は一瞬だった。竹刀を手にした相手が決めにきたとき、乱入した泰葉の清水マネジャーがパイプいすでカット。そのまま頭を打ち抜いた。そして泰葉が最後の力を振り絞って丸め込んだ。

 「1年間、いっぱいありすぎて。本当につらい毎日でした。とてもつらかった。でも今日は…勝ててよかったです」。苦しかった1年の最後は勝利で飾った。逆境から立ち直った姿を披露した。

 泣きながら、最新リリース曲「お陽様よほほえんで」を歌った。1番を終えて、頭から水をかぶった。2番は明るく歌った。「1万人を前に歌ったことを糧に、人様に迷惑をかけない人間になりたい」。会見場。泣いて笑った。

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