2016年3月の現役引退後も、小塚崇彦氏はフィギュアスケートとの関わりを多彩な活動を通して続けている。小塚アカデミー、ブレードやカーボン製スケート靴の開発、ジュニア大会のテレビ解説、芸術花火プロジェクト、チアリーディング団体の運営など、活動領域は多岐に渡る。小塚氏本人は、それらを「一見スケートから離れているように見えても、自分の中ではすべてフィギュアスケートにつながっている」と語る。リンクの外から競技環境を整えようとする小塚氏にいまの思いと取り組みについて聞いた。
小塚アカデミーと普及活動
現在、小塚氏は不動産業の会社を主な事業として経営しながら、フィギュアスケートに関わる活動を行っている。その普及活動として立ち上げた小塚アカデミーは、一般社団法人日本フィギュアスケーターズ協会の事業として始まったスケート教室だ。背景には、スケートに関わらなくなったOB・OGに社会に出た知識をもって、もう一度リンクへ戻ってきてもらい、現役選手やスケート界を支える仕組みを作りたいという思いがあった。
「スケーターはスケートリンクの上にいるべきだ、という思いが自分の根底にあります」。現在は大人向けの教室を中心に、スポンサーの協力を得ながら子ども中心の無料教室も開いている。大人になってからスケートを楽しみたい人に、滑る場所や学ぶ機会を提供することも大切な目的のひとつだ。
特徴は、単なる練習にとどまらない点にある。4回を1セットにし、前半はスケーティング、後半は振付を行い、最後に発表する場を設けているという。「フィギュアスケートの醍醐味は、音楽に合わせて滑り、表現すること」。競技経験の有無を問わず、その楽しさに触れてもらうことを重視している。
各地のリンクを活用した小塚アカデミー合宿も続けており、八戸、軽井沢、札幌、旭川、敦賀、愛媛、香川などで開催し、地元の人と都市部から訪れる人がスケートを通じて交流する場を作っている。小塚氏は、こうした取り組みがスポーツツーリズムのような形にもつながればと考えている。








