【にしたん社長の人生相談 お悩みクリニック】定年を前に家を買いたい-妻を説得できるか

 にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。

 【相談】 妻と2人暮らしです。わたしはもう5年ほどで定年がきます。今は賃貸暮らしですがこの先を考えると家を買うことを視野に入れています。ただ、妻はまだ50になったばかりで定年はまだ先で、私が「賃貸暮らしをやめて家を買おう」と言っても「ふーん」くらいの返事で乗り気ではありません。西村さんならどのように説得しますか?30億のお家に住んでいる方にこんなことすみません。

 【回答】 人生の後半戦に差しかかるこのタイミングで「家を買うか、それとも賃貸のままか」という悩みを抱く方は非常に多いです。特にご夫婦の年齢差や価値観の違いがあると、なかなか意見が一致しないのは自然なことです。

 私の考えから申し上げると、「家を買うこと」自体が目的ではなく、「どんな人生を送りたいか」を基準に考えることが大切です。たとえば、将来的に安心して暮らせる拠点が欲しいのか、それとも老後は身軽でいたいのか。そこを明確にすると、ご夫婦での話し合いも建設的になります。

 私自身は渋谷に30億円の自宅を建てました。全額キャッシュでの購入です。もちろんスケールは違いますが(笑)、そこに込めた思いは「自分の人生の象徴としての覚悟」でした。住まいというのは、単なる建物ではなく「自分たちの時間をどこで、どんなふうに積み重ねていくか」を決める場所です。ですから、奥様にとっても「家を買うこと」がまだ心の準備として整っていないのかもしれません。

 説得というよりも、まずは「なぜ家を買いたいのか」を丁寧に言葉にして伝えることが大切です。安心のためなのか、夫婦で過ごす時間をより豊かにするためなのか。あなたの想いを一方的に押しつけず「二人のこれからの暮らしをどうしていきたいか」という未来の話として共有する。そうすれば、奥様も“自分ごと”として考えやすくなるはずです。

 また、買うことにこだわらず、まずは「体験」としてモデルハウスや新築物件を見に行くのも一つの方法です。実際に見て触れると想像が現実味を帯びてきて、奥様の気持ちにも変化が生まれるかもしれません。

 人生100年時代、家は“ゴール”ではなく“新しいスタート地点”です。あなたが本当に望むのが「安心」や「充実」なら、家という選択肢はそのための手段にすぎません。焦らず、じっくりと二人で未来の形を描いていくこと。それが、最も健全で幸せな「家の買い方」だと私は思います。

 ◇西村 誠司(にしむら・せいじ) 1970年生まれ、愛知県出身。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数7万6000人。

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