【野球】藤川阪神は連覇できるのか 優勝候補筆頭の前評判 23年オフとの相違点を評論家が分析
昨年、阪神・藤川監督は球団史上初となる監督就任初年度でのリーグ優勝を成し遂げた。NPB史上最速となる9月7日に宙に舞い、2位・巨人に13ゲーム差をつける独走Vだった。
2リーグ制以降、球団初となるリーグ連覇に挑む今季、多くの野球評論家の見立ては阪神のリーグ連覇が圧倒的多数を占めるが、果たして予想通りの結末となるのだろうか。
思い返せば、岡田彰布前監督がチームを率い、2位の広島に11・5ゲームの大差をつけて18年ぶりのリーグ優勝を飾り、オリックスを破って38年ぶりの日本一に輝いた23年オフもそうだった。来年は阪神の連覇で間違いない-。
だが、ふたを開けてみれば、巨人に3・5差をつけられる2位に甘んじ、連覇は消えた。
投手陣では新人王とMVPを受賞した村上が前年の10勝6敗、防御率1・75から、防御率は2・58ながら7勝11敗と4つのマイナスを抱えた。12勝2敗だった大竹は11勝7敗と奮闘したが、10勝5敗だった伊藤将は4勝5敗と苦しんだ。
攻撃陣では前年打率・285だった中野が、長打を求めて打撃を崩し、・232と低迷を極めた。また、全試合で4番を務めた大山が不振で2軍に降格。森下、佐藤輝も2軍暮らしを経験するなど、主軸トリオの打撃不振から近本が4番を務める時期もあるなど、オーダー編成にも苦しめられた。さらに、岡田監督が球団フロントにかけ合って四球の査定アップとなった23年はリーグ最多の494四球で同最多の555得点につながったが、翌年は相手投手が早めにカウントを整える傾向が目立ち、逆に阪神打線がカウント負けする場面も多かった。
戦力補強面に目を向ければ、23年オフは新外国人投手としてゲラ、現役ドラフトでオリックスから移籍した漆原が活躍し、打撃陣では前川の飛躍はあったが、際立つ新戦力の台頭は少なかった。だが今オフは遊撃手のディベイニー、最速156キロの先発左腕・ルーカス、身長203センチの大型右腕・ラグズデール、藤川監督が課題に挙げていた右のリリーフとして、不規則に変化する魔球を操るモレッタを獲得。昨季6勝を挙げたデュプランティエはDeNAに移籍したが、投打で積極的な補強を重ねた点は、23年オフとの大きな相違点だ。
阪神OBの中田良弘氏は「やっぱり阪神が優勝の最右翼だと思うよ。2年前はクリーンアップトリオが全員2軍落ちするという珍しい年だったけど、もう3人ともそんなレベルの選手じゃない。仮に1人をケガで欠いたとしても何とかなると言えるチーム状況だし、このオフの補強に藤川監督とフロントの用意周到さが随分と見える。連覇はそんなに簡単じゃないと分かっているからこその積極補強。昨年、ドリスを取った時、必要なのかなと思ったりもしたけど、右のリリーフを厚くしたいという藤川監督の念には念を入れるという気持ちが見えた。このオフもそう。他球団も補強しているけど、やっぱり阪神の優位性は動かないんじゃないかと思うよ」と持論を述べた。
2リーグ制以降、7度目となる連覇への挑戦。この秋、藤川監督は再び宙に舞えるのか。(デイリースポーツ・鈴木健一)




