【野球】阪神 V旅行で垣間見えた森下翔太のエグい肉体 ラッキーゾーン撤去後初の偉業も可能か 前人未到の日本人右打者30発のライン

 率直に画像を見て驚いた。ハワイのV旅行で球団ゴルフコンペに参加した阪神・森下翔太外野手。ポロシャツ姿からのぞいたのは分厚い胸板とたくましくなった前腕、そして上腕二頭筋。プロ3年目でここまで大きくなったのかというのが率直な感想だ。

 アマチュア担当時代、スカウトからプロで活躍する一つの要素として「体が大きくなるか」というキーワードを教えてもらった。身長の伸びが止まり、そこからどれだけ大きくなれるか。年齢的に18歳から22歳にかけて体重も増え、筋肉量も増えてくる。技術だけでなく、1年ごとにどれだけ大きくなるかも大切な評価の基準だった。

 森下は東海大相模時代から注目されていた選手。当時、阪神の統括スカウトを務めていた佐野仙好氏は「高校2年の時に初めて見させてもらったんだけど、肩も強いし、走力もある。その時点で(リストに)挙げようかなという選手だったけど、大学に進学が決まったって言われて」と明かしていた。打撃技術だけでなく肉体面のポテンシャルも見定めていた。

 森下の体重は公式発表で入団1年目は90キロ。今年は93キロとなっていた。筋肉量だけで3キロ増となったことがキャリアハイの23本塁打につながったとも言える。大きな故障もなくプロ入り初めて全試合出場を果たし、151安打、89打点も自己最高の数字だ。

 そして今オフ、V旅行で垣間見えた肉体の進化。ティーショットではドライバーのシャフトがまるでプロゴルファーのようなしなりを見せているのも分かる。契約更改では「30本を目標にするとそこに行きづらいのはあると思うので、35本、40本ってところを目指してやりたい」と目標も上方修正した森下。これはラッキーゾーン撤廃後、日本人の右打者では驚異的な記録とも言える。

 1992年以降、日本人の右打者が30発をマークした事例はなく、2005年に今岡誠がマークした29本塁打が最多だ。一般的に右翼から左翼へ強く浜風が吹く甲子園では、右打者が逆方向に一発を放り込むのは至難の業。それだけに虎キラーとして名をはせた巨人・内海など、長打を警戒する相手バッテリーは右のスラッガーに対して外角を徹底的に攻め、浜風とケンカさせる配球、組み立てでホームランを防いできた過去がある。

 広い甲子園を本拠地とする球団の右打者が、30発という偉業のラインを越えることができるか-。森下の鍛え抜かれた体を見ると、期待を抱かずにはいられない。(デイリースポーツ・重松健三)

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