【野球】賛否に惑わされず主力を休ませる阪神・藤川監督の勇気 ファンの思いは理解しつつ、日本一をつかむための決断

 「阪神2-0DeNA」(11日、甲子園球場)

 阪神・大山悠輔内野手は今季2度目の休養日となった。スタメンを外れたのは7月4日のDeNA戦、8月7日の中日戦以来3度目。シーズン126試合目となった9月7日に史上最速でリーグ優勝を決め、10月15日に開幕するCSファイナルSまでの1カ月を見据えた措置だろう。

 藤川監督は「1カ月しかないのか、1カ月もあるのかは捉えようで、まだまだエンジンをかけながらですね、残りゲームをやりながらなんですけど、個人のことを含めてみんなが良い形でゴールを切れるようにはと思っていますね」と語った。

 代打で左前打を放った7月4日は、甲子園で巨人3連戦を終えた翌日の移動ゲームで、藤川監督は「今日は大山が少し休養といいますか、ジャイアンツ3連戦の時にたくさんの選手が(かいていた)汗の量とかを考えて、他球団の状況を見た時に、ここは少し、自分としても動かしていないオーダーだけど、やらなければいけないんじゃないかというところでいきましたけど」とスタメンから外した理由を説明。8月7日の中日戦の場合は、前日6日の同戦で延長十回に決勝の押し出し死球を背中に受けていた影響を考慮。「(シーズンは)長いですから。全力ではやるんですけど、プレーヤーだけに頼ることなく、全員で戦っていくというところですから」と今季初欠場となった理由を語っていた。

 DeNAに連敗し、実に15カードぶりの負け越しを喫していた中で、5番打者を欠場させられたのは、優勝という目標を成し遂げたからに他ならない。10日のDeNA戦で中野をスタメンから外したのも同様の理由だろう。

 とはいえ、阪神は世界一と称されるファンに見守られた球団。その日だけしか見に来られないファンを思い、歴代監督の多くは基本的にどんな時も主力選手をスタメン表に書き込み、大差がついた場面でもベンチに下げるといった采配を振ることは少なかった。

 藤川監督は優勝決定後初の連敗となった10日の試合後、「今はチームをしっかりと一回、洗濯してですね、また強いチームに仕上げていく(段階)」と話し、8月19日の中日戦で近本が今季初めて欠場した際にも「これまで長くレギュラーとして続けてきて、今後も第一線でやっていきますので。ファンの皆さんには受け入れていただきながら、バックアップして頂けたらと思います」と語っていた。

 監督の責務のひとつとして、ファンの要望に最大限応えることが挙げられるが、一番大事なのは、勝ちゲームを見せて喜んでもらうことだろう。これまで多くの勝ちを拾い、球団史上初となる新人監督によるリーグ優勝を成し遂げた今、藤川監督は優勝決定時に17ゲーム差をつけていた2位・巨人以下のチームをCSファイナルSで撃退し、2年ぶりの日本一を勝ち取ることしか視界にはない。

 賛否の声は自然と耳に入る。それでも、たどり着かなければならないゴールがはっきりと見えている。ならば、自らの選択がいろんな声に左右されることはない。日本一を勝ち取ることで、納得の色合いは浸透していく。(デイリースポーツ・鈴木健一)

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