【野球】積極補強を続ける2年連続最下位の日本ハムは優勝争いに加われるのか 外国人は球団史上最多の8人体制 新庄監督は3年契約最終年

 2年連続最下位に沈んだ日本ハムの積極補強が止まらない。2020、21年に在籍し、昨年はカージナルスで活躍したドリュー・バーヘイゲン投手(33)と年俸3億5000万円プラス出来高払いで契約合意したことを12日に発表し、在籍外国人選手は球団史上最多となる8選手となった。(金額は推定)

 上位浮上へ惜しみなく資金をつぎ込んでいる。バーヘイゲンのほかにも、メジャー通算108本塁打のフランミル・レイエス外野手(28)を年俸1億円、最速159キロ右腕で前ツインズのパトリック・マーフィー投手(28)を年俸1億2000万円、前タイガースで最速162キロ右腕のアニュラス・ザバラ投手(27)を年俸1億1000万円、前ツインズでメジャー通算8本塁打のアンドリュー・スティーブンソン外野手(29)と年俸1億1000万円で契約合意。昨季から在籍するアリエル・マルティネス捕手(27)、ブライアン・ロドリゲス投手(32)とは契約を延長し、育成選手としてU18台湾代表の孫易磊(スン・イーレイ)投手(18)を獲得した。

 日本選手では上沢直之投手(29)がポスティングシステムを利用して米大リーグ・レイズに移籍したが、FAでオリックスから昨季自己最多の11勝を挙げた山崎福也投手(31)を4年総額10億円で獲得。昨秋のドラフトでは最速158キロ左腕の東洋大・細野晴希投手(21)を1位指名し、吉田輝星投手(22)との交換トレードでオリックスから黒木優太投手(29)を獲得するなど着実に戦力を積み重ねてきており、新庄監督は「フロントもすごい補強をしてくれて。今年は本当に楽しみな年になると思います。めちゃくちゃ楽しみ」と期待感に胸を膨らませている。

 だが、阪神OBの中田良弘氏は「外国人は計算が難しい」と語り、続けて「新庄監督の使い方次第かな」との私見を述べた。その理由について「日本野球を経験している打者なら話は別だけど、やっぱり新外国人は去年の阪神のノイジーじゃないけど、日本のストライクゾーンに悩まされる。それに慣れるまでの時間を与えてあげたいけど、2年連続最下位のチームが早く結果を求めようとすると、見切りが早くなる可能性がある。だから早く結果を残してくれるのが一番。そうでなかった場合は、新庄監督のやりくりが大事になってくる。これだけ外国人を取ったっていうのも、なんとかしてチームを浮上させたいという球団、新庄監督の危機感の表れだと思うから」と指摘した。

 では、日本ハムは優勝争いに加われるのか。中田氏は「投手陣は上沢が抜けたけど、山崎福が加入した。それでも前からそこそこ計算できる布陣。課題は打線。万波、松本剛、マルティネスあたりは計算が立つから、後は新外国人に清宮、野村らがどこまで伸びてくるか。正直言って未知数な部分が多いチーム。だからこそ、新外国人がシーズン序盤から勝利に貢献するようであれば、最下位からの上位進出っていうのもなくはない話だと思う」と結論づけた。

 軸となる日本選手が芽を出し、多くの花を咲かせるまでは外国人選手の力に頼る図式は過去にもあった。いかに既存の戦力とかみ合い、かみ合わせるか。若い力が多いだけに爆発的な力を発揮する可能性がある一方で、新庄監督のかじ取りも大きなカギとなる。(デイリースポーツ・鈴木健一)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

インサイド最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス