【野球】阪神・中野拓夢が理想とする打者像は、球団歴代最強の“勝負師”

9月14日のヤクルト戦、7回、中前適時打を放つ中野(撮影・金田祐二)
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 阪神の「2番・遊撃」という場所も板についてきた。三菱自動車岡崎からドラフト6位で入団した中野拓夢内野手。ここまで104試合に出場して打率・278、1本塁打、29打点、盗塁はリーグトップの22個をマークしている。

 盗塁成功率・957を誇る走塁技術は高く評価される一方で、力強い打撃も注目される。9月3日の巨人戦(甲子園)では、同点の七回2死満塁で、見逃せば高めに外れたボール球を振り抜き、右翼フェンスに直撃する走者一掃の適時三塁打で勝利に導いた。「あそこまで飛んでるとは思ってなかった」と本人も驚くパンチ力を示した。

 身長171センチ、体重69キロとプロ野球選手の中では小柄だが、チームに貢献する力は大きい。魅力的な打撃だが、少年時代目に焼き付けたのは、ここぞの場面で勝負強さを発揮する虎戦士だった。「2005年に今岡選手が打点王を取っていたんですけど、ずっと見ていました。チャンスに強いバッターに自分もなりたいと思っていましたね」。球団記録となる147打点をマークした勝負師を目標としている。

 入団時、新人王獲得を誓った中野。規定打席にも到達し、リーグトップの盗塁数と着実に結果を残している。ただ、今季のセ・リーグ新人王争いはし烈だ。球団新人本塁打を塗り替えたチームメートの佐藤輝や野球日本代表「侍ジャパン」の守護神として東京五輪金メダル獲得に貢献した広島の栗林らも存在感を示す。

 プロ野球選手として1度しかチャンスがないタイトル獲得へ。「長打を打てるタイプではないので。高い打率を残せる選手になりたいと思っている。打率3割を目指したい」と中野。チームの優勝に貢献するためにも虎の“最強2番打者”となる。(デイリースポーツ・井上慎也)

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