【野球】鳥谷が甲子園に帰ってくる「ただ、行くだけというのはつまらない」信念は不変

 25日から2年ぶりに開催される交流戦。ロッテ・鳥谷敬内野手(39)が開幕カード阪神戦で古巣に凱旋する。19年9月30日以来約1年8カ月ぶりの甲子園でのプレー。交流戦通算歴代1位の331安打を放っているレジェンドの活躍への期待度は。

 開幕前「甲子園で試合ができるということは楽しみ」と語っていた。甲子園でのプレーを当面の目標としてきたのは間違いない。「まずはそこの舞台にしっかり自分が立てるようにしないといけない。ただ、行くだけというのはつまらないので、しっかりグラウンドに立てるようにしていきたい」。思いを明かしていた鳥谷。心を躍らせ、古巣での試合でプレーするはずだ。

 古巣相手の3連戦。阪神側から見るとするなら、鳥谷を侮るなかれと言っておきたい。正直な思いを明かすと、シーズンが始まってから、ここまで動けるとは思っていなかった。ここまでのシーズンでの動きを見たら、十分に勝利に貢献できる可能性はあるとみている。今年の6月で40歳を迎える選手とは思えない動きをお世辞抜きに見せているのだ。

 今季は開幕ショートでスタメン出場を果たしたが、ここまでの活躍を振り返ってみよう。近況も5月14日の西武戦では九回に代打で登場し、西武の勝ちパターンのリリーバー・ギャレットの随時150キロを超えていた直球を見極め、最後は右前打した。年齢とともに動体視力は衰えるものだが、目の衰えもプレーでは感じない。代打で出場した5月11日のソフトバンク戦ではこれまた直球は全球150キロ超えのスチュワートから最後は153キロを見極めて四球を選んでいた。

 日ごろの打撃練習でもミスショットが少なく、きれいにライナー性の打球を飛ばす。柵越えも珍しくないのだ。守備練習では全ポジションに備えて練習に取り組んでいる。一塁の守備練習をするときは、ファーストミットを手にし、軽快にゴロをさばく。あらゆる想定した場面で、鳥谷が控えることは井口監督にとっても心強いはずだ。

 なぜ、衰えを感じさせないプレーができるのか。こうも語っていた。「年齢を言い訳にしないように常に準備はしているつもり。グラウンドに立っている時間も一番、長くいたいし、それは若い時から今も変わらず、その気持ちは常に持っている」。この信念を持ち続け、日々の調整に取り組んでいるからこそ、今がある。

 20代のプレーを求めても、年間通してのスタメンは厳しいだろう。ただ、この1試合、この3連戦という局面にかけたとき、そこに照準を合わせ、ベストのプレーをみせることはできるはず。25日からの3連戦を静かに待ちたい。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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