【野球】日韓台で外国人獲得の仁義なき戦い 最大の勝者は阪神か

 今オフは日本(NPB)、韓国(KBO)、台湾(CPBL)の間で外国人の争奪戦がし烈を極めた。相関図はかなり複雑なものになる。

 最大の勝者は阪神だろう。KBOのKTから本塁打、打点の2冠王でMVPのメル・ロハスJr.外野手、斗山から20勝で最多勝を挙げたラウル・アルカンタラ投手と投打のタイトルホルダーを獲得。阪神は過去にもジェリー・サンズ外野手、ウィリン・ロサリオ内野手らをKBO経由で獲得したこともあり、韓国球界では“KBOハンター”と恐れられる?存在となった。

 NPBに獲られたら取り返すとばかりに、ロハスを失ったKTは同じスイッチヒッターで前中日のソイロ・アルモンテ外野手を獲得した。

 アルカンタラを失った斗山はCTBLの中信兄弟のアリエル・ミランダ投手を獲得。ミランダは昨季までソフトバンクに在籍、日台韓の3カ国制覇となった。

 今季10勝を挙げたミランダを失った中信兄弟は前阪神のオネルキ・ガルシア投手、前ヤクルトのガブリエル・イノーア投手とNPBから2投手を獲得。元阪神の林威助新監督の船出に強力な補強でバックアップした。

 ほかにNPBからは前広島のホセ・ピレラ外野手がKBOのサムスンに移籍。

 変わり種としては元メジャーリーガーで今季はBCリーグ・武蔵に在籍した田沢純一投手は台湾の新球団・味全に加入した。

 味全はKBOキウムからジェイク・ブリガム投手を獲得。ブリガムは2016年に楽天に所属しており、こちらも3カ国制覇となった。

 楽天といえばCPBL・楽天でエースとして10勝を挙げたライアン・カーペンター投手はKBO・ハンファへと移った。

 ここまで激しい争奪戦に発展したのは3カ国にとって外国人獲得の最大の供給地である米国マイナーが新型コロナウイルスの影響で開催されなかったことにある。

 あるNPB渉外担当は「プレーしていない選手を獲得するのはあまりにリスクが大きい。そうなると韓国でプレーした外国人がリストの上位に入ってくる」と話した。

 まだ、巨人など外国人補強が終了していないチームがある。争奪戦は続くかもしれない。

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