【野球】オリックスT-岡田は復活できるか?昨季は打率・120、1本塁打
かつての本塁打王、オリックス・T-岡田外野手は復活できるのか?
昨季は打率・120、1本塁打と不本意な成績に終わり、国内FA権を行使しての移籍も考えた。岸田護投手の引退試合に飛び入りで代打出場。その際の大歓声を受けて残留を決めた。
オフにはプエルトリコウインターリーグに鈴木優投手、漆原大晟投手の若手投手とともに参戦。通訳と4人、一軒家で自炊しながら約2カ月、異国の地で汗にまみれてきた。チームの監督からは「自分を信じろ。それができたら絶対打てる」と言われた。
その成果だろうか、春季キャンプでは西村徳文監督が「すごく打撃の内容が良かった。去年が成績もすごく悪かった。自覚してやっている。気持ちが全然違うんじゃないか」と高評価。福良淳一GMも「Tは良くなっている」と褒めた。
T-岡田本人は「いいバッティングしてるって監督もGMも褒めてくれるんですけど。なんか気持ち悪いですね」と苦笑い。手応えがあるからこそ、笑顔があふれた。
プエルトリコではイキのいい若い投手と何度も対戦した。160キロ近い速球ながら手元で動く外国人特有のボール。負けじと力対力の勝負を挑んでいった。その中で自然と身についていったものがある。
「できるだけ近いポイントで打つように後ろが小さくなってきました」
トップに近い位置に構えることでテークバックをコンパクトに改良。これが打撃良化につながっている。
ライバルは強敵だ。一塁もしくは指名打者での起用となれば、スティーブン・モヤ、新外国人アデルリン・ロドリゲスという助っ人コンビとの競争が待つ。簡単ではないと本人も自覚している。
潜在能力、存在感はまだまだチームに欠かせない。かつてソフトバンクのコーチを務め、昨季までオリックスに在籍した藤井康雄氏がこんな話をしていた。
「ソフトバンクのときは岡田に打たれるのが1番イヤだった。アイツが打つとチームの雰囲気が変わるからね。結局、このチームは岡田のチームなんだと思うよ。アイツが打てばイケるとなるから」
T-岡田の復活はチームの浮沈を左右するということだ。
キャンプ、オープン戦で見せた充実した表情。あの顔を見れば今季は期待できると思っている。(デイリースポーツ・達野淳司)