【野球】薬物依存と戦う清原氏、支えは2人の息子「絶対負けんな」「元気でいてね」

 西武や巨人などでプレーした清原和博氏(52)が久しぶりに表舞台に姿を現し、注目を集めた。10月30日には都内で開催された、自身が監督を務める「ワールド・トライアウト2019」の発表会見に出席。16年に覚せい剤取締法違反で有罪判決を受けて以降、清原氏が野球の仕事をするのは初めてだった。

 正直な思いを告白した。「自分が逮捕された時は、自分が野球したことさえも後悔しました。約3年半治療、生活してまいりまして。やっぱり自分には野球しかないんだなと。再認識しました」。体を動かし、トレーニングも再開していた。「自分で少しずつ子供に教える機会があったりだとか。少年野球教室のために、全国の子供たちにスイングを見てもらいたい」と心境を吐露した。

 現役時代には開催していなかった野球教室にも積極的に参加した。自身が無邪気な笑みを浮かべ、子供たちに熱血指導する姿は印象的だった。「僕たちプロ野球選手を身近に感じてもらうこと、心を開いてもらうことが大事。それを意識して子供と接しました」。父親として2人の息子への思いが、重なったのではないだろうか。

 2004年の巨人時代。通算2000本安打を達成したこのシーズンに、清原氏は長男ら家族を頻繁に球場に招待していた。長男は生まれたばかりの1歳だった。その当時、清原氏は、関係者にジュニアサイズの木製バットを作ってもらった。特注バットを自宅に大事に飾り、時には握って、長男がスイングする姿を見るのを楽しみにしていた。現役時代から息子の存在を励みにプレーしてきた。

 12月1日に東京・八王子市で開催された野球教室に参加した清原氏。終了後には関係者のサプライズで2人の息子たちの直筆サインが入った記念Tシャツをプレゼントされた。長男からは「絶対負けんな!!」、次男からは「これからも元気でいてね!!」の文字。父親は、涙を流して号泣した。深い愛情をささげてきた子供たちへの思いに浸った。

 「息子たちのためにも頑張っていこうと思います」という言葉は本心だろう。「まだまだ続く薬物依存との闘いもありますけど、強い気持ちを持って闘っていきたい」。胸の内に秘め、「自分の口からは言えない」と多くは語らなかった球界復帰への夢。2人の愛息の存在を心の支えにする。(デイリースポーツ・伊藤玄門)

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