【野球】阪神育成ドラ1片山 心に刻まれた原口の言葉

 阪神の育成1位・片山雄哉捕手(24)=BC福井=は、大腸がんからの完全復帰を目指し、リハビリを続ける原口の言葉や姿勢が強く胸に刻まれているという。「リスペクトする存在です」と口調に熱がこもった。

 初対面した時だった。昨年12月の入寮時、鳴尾浜で自主トレ中の原口にあいさつをした。「育成1位の片山です。よろしくお願いします」。すると原口からすかさず「育成なんて言わなくていいよ。同じ選手なんだから頑張ろう」と笑顔で励まされたそうだ。

 「握手をして、目を見てあいさつをしてくれる…。初めて会った時から人柄というか、心の強さを感じた」

 原口は入団時、支配下選手だったが、12年オフに腰痛の影響から育成選手に。その後も腰痛再発や右肩脱臼などケガが重なったが、2軍で結果を残し、16年に支配下再登録を勝ち取った先輩だ。同年には、78年の田淵幸一以来、38年ぶりの「4番・捕手」を経験。昨季は球団代打安打タイ記録の23本を放った。

 一層の活躍が期待される中、昨年末、原口が突如「大腸がん」の宣告を受けた。だが病に負けず、笑顔で練習する姿に片山は胸を打たれた。「この人以上の精神力や気持ちを持たないとプロでやっていけない」と向上心が刺激された。

 片山はウエスタン・リーグ9試合で打率・429、3本塁打、5打点と打撃でアピールし、5日からのウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)では3戦連続で4番を任された。「(原口さんを)超えていかないと」と夢見る背番号122。原口の背中を追い、支配下登録を勝ち取る。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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