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【芸能】巨匠・たけしが語る漫才とコントの違い…漫才師が負うハンデとは

 新年を迎え、バラエティー番組の特番も数多く放送されている。売れっ子芸人の姿を多数見る中で、改めて疑問に思うのが、「漫才」と「コント」の区別だ。

 昨今、漫才の主流はいわゆる「コント漫才」。シチュエーションを決め「俺○○やるから、お前○○やって」というスタイルで、導入は漫才だが、途中の進行は寸劇=コントの形で進む。互いの設定を変えずにトークを進める「しゃべくり漫才」は、少数派になったと言えるだろう。

 それでも、漫才日本一決定戦の「M-1」があり、コント日本一決定戦の「キングオブコント」がある。この2つの差を、プロはどう考えているのか。修業時代にコントを中心に活動し、後に漫才で天下を取ったビートたけし(71)に聞いた。

 たけしの回答は明快だった。「漫才やってる人は、コントできるんだよね。コントから急に漫才やれっていうと、難しい」。さらに、自らの体験も踏まえ、「我々は浅草でコントやってて、その後、漫才がどうにかできるなってなるのに、10年かかったからね。漫才師は、状況設定を言葉だけで説明するというハンディがある。コントは動きも入って、衣装も着るから、楽なことは楽なんですよ」と説明した。

 映画監督としても世界的評価を受け、小説家としても活躍するだけに「映画で10秒のシーンを小説にやったら3ページかかるんですよ、状況説明が」と“らしい”解説も飛び出した。

 「雨の日に車が走って、どこでガタンと音が鳴って…、というのも、映画だったらそのまま(カメラを)パーンすればいい。『もう冬が近い。国道を一台の車が走っていく。枯れ葉がタイヤに張り付いて取れないまま回転するその姿が、冬の近さを思い出させるようだ』なんて書いていくと、たった10秒のシーンが、何ページもかかるんだよね。漫才もそうで、漫才師の方が言葉で説明する部分が多いから、コントから漫才やると、今まで衣装とかシチュエーションを作ってたのを、言葉で説明しなきゃいけない。漫才師の方がコントはやりやすいと思いますね」と言葉に熱がこもった。

 その感覚からすると、やはり何もない状態から無理やりシチュエーションを生み出す「コント漫才」には、やはり無理があるのだろうか。そこでたけしは笑い、「腕は別ですけどね」と一言。その真意は追及できなかったが、「無理」を感じさせない自然なトーク展開が、漫才師の「腕」の一つであることは間違いないだろう。(デイリースポーツ・福島大輔)

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