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【芸能】平成最後のレコ大と紅白を盛り上げた2組の「シンドバッド」

 昨年12月30日放送のTBS系「輝く!第60回日本レコード大賞」が平均視聴率16・7%(午後7時~11時)、大みそかのNHK「紅白歌合戦」は同41・5%(午後9時~11時45分)と、ともに前年を上回る結果となった。好記録をけん引したのは、2人の「シンドバッド」だった。

 紅白では、大トリの嵐のあとに登場したサザンオールスターズが、35年ぶりとなるNHKホールで、圧巻のステージを披露した。平成の名曲「希望の轍」で、会場もお茶の間もグッと引き込み、大ラスに歌ったのが「勝手にシンドバッド」。昭和を代表する“お祭りソング”らしく、冒頭からサンバダンサーが腰を振り、2コーラス目からは、この日の出演者ほとんどがステージに集結。桑田佳祐は北島三郎に「いま何時?」とマイクを向け、ユーミンからはほおにキスを受けた。まさにやりたい放題の狂乱劇は、ネットでも賛辞の嵐。紅白史上に残る名場面と語り継がれそうだ。

 その約25時間前にも、シンドバッドはあらわれた。節目のレコ大で、昭和の大賞を受賞したレジェンド歌手として出演したピンク・レディー。ミー(未唯mie)とケイ(増田恵子)は当時と変わらぬスタイルでミニスカートを身にまとい、6分30秒に及ぶノンストップメドレーを歌い踊った。

 78年の大賞曲「UFO」、「S・O・S」に続けて3曲目に披露したのが「渚のシンドバッド」。イントロから片足で飛び跳ねるダンスでパフォーマンスする2人に、往年のファンはもちろん、昔を知らない会場の若いファンも目が釘付けとなった。さらにダメ押しと言わんばかりに「サウスポー」を歌い切り、2人は「死んでもいいと思って…」と肩で息をした。会場は、どよめきとともに、この日一番の歓声に包まれた。

 「渚のシンドバッド」が発売されたのは1977年。シングル年間売上げ1位を記録し、ピンク・レディーは紅白に初出場している。同年のレコード大賞を受賞したのが、沢田研二の「勝手にしやがれ」。視聴率は50・8%と、同番組での空前絶後の数字をたたき出した。

 翌78年、デビューしたサザンの最初のシングル曲が「勝手にシンドバッド」だった。「勝手にしやがれ」と「渚のシンドバッド」を合体させてタイトルにしたのは有名な話だ。サザンは翌79年に「いとしのエリー」で紅白初出場。レコ大では同曲を収録した2枚目のアルバム「10ナンバーズ・からっと」がベスト・アルバム賞に輝いた。

 この頃の紅白視聴率は、77、79年がともに77・0%、78年が72・2%。歌謡曲文化とテレビ文化が最高潮にクロスし、家族がこたつにあたりながら、音楽番組を楽しむという“昭和のいい時代”の風景そのものが各家庭にあったころ。その象徴の一人が、シンドバッドだった。

 平成最後という修飾語がつくレコ大と紅白に、彼は再び舞い降り、盛り上げたのが、とても興味深かった。(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)(デイリースポーツ・杉村峰達)

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