【野球】広島ドラ1中村奨、守り重点に勉強の日々

 広島のドラフト1位・中村奨成捕手(18)=広陵=が、守備に重点を置いてシーズンを戦っている。ウエスタン・リーグ開幕から約1カ月半が経過。8日まで32試合に出場した。出場しない日もあるが「勉強することがたくさんある。頭がパンパン。でも自分で選んだ道。ずっと言い続けている1日1つ、覚えることを続けている」と振り返った。

 春季キャンプから指導してきたのは倉2軍バッテリーコーチだ。同コーチが一環して言い続けてきたのは「まずは投手の球をきっちり捕球できないと始まらない」という言葉だった。構え方から捕球時のミットの出し方、目線…。一言で「捕る」と言っても技術的には多岐にわたる。「入ってきた時より捕れるようになってきた。型としては、らしくなってきたと思う」。順調に成長する中村奨に目を細めた。

 マスクをかぶり投手をリードするのは勉強段階。倉コーチがまず、中村奨に求めるのは投手の良さを引き出せるようになること。ブルペンで調子が良かったとしても、いざ試合になると球が走らない場合がある。一方でその反対も。試合をつくるにはプレーボール後の鋭い洞察力が必要になる。「きょうの一番良い球は何か。2番目は何か。それを早く見つけないといけない。まずは投手の良い部分を引き出せるようにならないと。打者を見てのリードはその次になる」。成功と失敗を繰り返せるのが2軍。1球1球がすべて経験だ。

 中村奨の最大の魅力は強肩だ。肩の強さは誰もが認めるところだが、それを生かすには送球技術が不可欠。スローイング前のテークバックを小さくしたり、ステップの幅を狭くしたりするなど現在は試行錯誤中。安定してストライク送球ができるようになることが課題だ。

 「焦らずにやっていきたい」と中村奨は前を向く。捕手としての基盤を築く日々が続く。(デイリースポーツ・市尻達拡)

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