【野球】カープ・ドラ1中村奨成をオーナー絶賛「女性のようなきれいな爪をしていた」

 程よい緊張感に包まれた会場で、新人9選手がマイクを握った。12月13日に行われたカープ新入団選手発表会見。無数のフラッシュを浴びながら、それぞれ自己紹介。続けて、代表質問に答えていった。

 ドラフト1位中村奨成はさすがの対応力だ。まずは「こんなにたくさんのファンの方の前で開いていただいて、ありがたいです」と感謝を伝え、鯉党441人の心をわしづかみ。背番号22のユニホームに袖を通すと「実感が湧いてきています」と素直な心境を語った。

 走攻守、三拍子そろう怪物は長所に「肩の強さ、勝負強い打撃」を挙げ「他の選手に負けたくない。正捕手の座は渡したくない」と捕手としてのこだわりとプライドも示した。

 堂々とした受け答えに隣に座った松田オーナーもご満悦だ。会見中には中村奨と談笑。後に聞けば「爪を見ていた」という。捕手との初対面ではまず爪を見る。映像では確認できない部分で、ワンバウンド処理やスローイングなど捕手の動きに通じるそうだ。「女性のようなきれな爪をしていた」という中村奨の爪にも太鼓判。他にも「今年の新人はB型が多い」という話でも盛り上がったという。

 9月下旬、プロ志望届を提出した後の会見で中村奨は「自分を厳しく指導して、成長させてくれる球団に入りたい」と語った。カープ愛あふれるその言葉に心を揺さぶられていた同オーナーは、ますます“地元の星”にほれ込んだようだった。

 苑田スカウト統括部長もえびす顔だ。会見前の会場で放映されていた新人紹介ビデオを見て、中村奨が内角高めの球を捉えたシーンを絶賛。「ほれ直しました。期待していたけど、こんなにも良かったのかって。カープのスカウト、オーナーは見る目がある」と興奮気味に話した。早くも“中村株”は急上昇。広島・廿日市市出身で注目度もけた違いだ。

 自信あふれる言葉も頼もしい。中村奨は会見で「カープの看板選手になれるように頑張っていきたい」と決意表明した。続けて「まずは新人王をとって、最終的にはトリプルスリーや誰も成し遂げていない記録を塗り替えたい」と壮大な目標を口にした。会場は拍手喝采。怪物らしい立ち居振る舞いは、新たな“ミスター赤ヘル”の誕生を予感させた。(デイリースポーツ・杉原史恭)

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