【芸能】堂本剛が明かした突発性難聴との闘い 突然「強烈な頭痛、高音ガンガン響き…」

 今年7月にデビュー20周年を迎えたKinKi Kidsが17日に自身の史上最多記録を更新する20年連続東京ドーム公演を終えた。6月に発症した左耳の突発性難聴から10月にライブ復帰した堂本剛(38)の体調を考慮し、ポップスでは同所初の全編オーケストラ公演という新たな試み。堂本剛(38)はライブの約1時間半前、約25分にわたり、発症から現在に至るまでの左耳の状態をありのままに語っていた。

 ペンライトを持たないファンが座ったままオーケストラの音色と2人の歌声に酔いしれる。静かな空間が広がる中、剛はヘッドホンをつけて歌い続けた。

 約3時間のステージは「すごく孤独」だったという。剛は16日の初日公演を終えた翌17日、「結構、疲れますね。片方(の耳)をかばっている感じになる。しんどかったですね。終わってから耳鳴りがすごかった。今は落ち着いてます」と説明。どうやって音に集中しているかも明かした。

 「僕は今、(左耳では)真ん中の音が重症で聞こえてなくて、下の音があんまり聞こえてません。上の音は正常で聞こえているのが左耳の状態。鼓膜の一番近くに綿を詰めて、20デシベル音圧を下げる耳栓をして左耳は音をカット。ヘッドホンをして、右耳だけで歌っています。そういう状況をとらないと頭の中で音がフワーってハウリングしちゃうんですよ。自分の声も、歌っていても頭蓋骨でビービービービー響くので、聞いている音がかき消されていく状況がでてくる」

 現状でもできることを考えて実現した公演だった。

 6月の発症時は「強烈な頭痛」だった。「1秒前まで普通にしゃべっていました。1秒後に水の中に潜りました。右耳だけが陸にあがってきて、(机をたたいて)こういう高い音が頭にガンガン響き始めた」と左耳に異変が起きた状況を例えながら説明する。しばらくは、「左側からしゃべられるとロボットがしゃべってるみたい。今、『スター・ウォーズ』(の最新作)があれ(公開中)ですけれども、パーパーとしか聞こえないのが僕の左耳の最初」といい、「トラックの音も頭蓋骨に響くような状況。ご飯を食べにいっても食器まわりの音しか聞こえない。人がもごもご言っているのしか聞こえなくて、ご飯を食べていても気持ち良くなくてストレス発散にならない」と振り返った。

 発症から約半年が経過。日常生活をする上では問題ないレベルにはなったというが、「僕の日常生活に歌を歌うというのが入ってきてしまっている。会場が大きくなるほど負担がでかい」と発症前のようなパフォーマンスは約束できなかった。ただ、20年連続東京ドーム公演は「是が非でも立ちたい」と今できることを模索。アンプを通すバンド形式ではなく、オーケストラやアコースティックであれば可能とスタッフに伝え、今回の全編オーケストラにこぎつけた。

 「暗くは受け止めてないんですよ。現実的に生きているのでね。ジャニーズは夢を与える世界だったりはしますけど、現実的にしか生きてきてなかったので、今までも。『この耳はきっと治るんだ』というマインドよりも、今の自分の現状がこうだから、だったらどうすれば、良質な音楽を届けられるか、歌うことができるかに集中して治療した」

 今後も自身の状態を見極めながら音楽と向き合っていく。「来年どうなるか自分もわからないけど、音楽はあきらめず、やります。光一君が許してくれる限りKinKi Kidsをアップデートしながらやっていけるような気がしますよね」。相方の堂本光一(38)も全編オーケストラ公演に「今のKinKi Kidsにしかできないコンサート。我々としても一つの経験として、何かにつながっていくこともあるんじゃないかな」と手応えを見せている。

 デビュー21年目も2人で、そのときにできるパフォーマンスを最大限に届けていく。(デイリースポーツ・上野明彦)

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