【サッカー】日本代表 乾が訴える世界の強豪対抗策は“連係”“連動”

 サッカーの日本代表はW杯出場を決めて最初の国際親善試合を終えた。W杯プレーオフを控えたニュージーランドには辛勝。すでにW杯出場を逃しているハイチには引き分け。どちらかと言えば期待を裏切る結果に終わった。

 再びスペインに戻る羽田空港で、出国前のFW乾貴士はハイチ戦を振り返ってこう話した。「監督は『自分の責任』と言っていましたが、完全に選手の責任。中でやっている選手がしっかりやらないといけない。ああいう試合になったことは反省しないといけない」。

 乾はニュージーランド戦は後半25分に出場。ハイチ戦では先発で出場した。ニュージーランド戦では左からのクロスで決勝ゴールの起点となるなど、ジョーカーとして結果を残した。それでも、試合後は課題を口にしていた。

 「チームでどう崩していくというのがはっきりしていないので、その辺はさらに、いろんなパターンを加えないと。同じ攻め方だと守られやすい。攻撃に幅じゃないですが、そういうところを考えながらやっていかないといけないですね」。

 その課題はハイチ戦で顕在化したように見えた。

 ニュージーランド戦は相手の倍になる18本のシュートを放ちながら、2得点。ハイチ戦は16本のシュートを放って3得点。うまく連動したプレーもあったが、全般的に単調な攻撃に終始した。シュート本数の割に決定機は多くなかった。

 ニュージーランド戦後、ハリルホジッチ監督は日本代表のシュート力不足を指摘した。乾の考えは違った。

 「フリーな選手にできるだけシュートを打たせる方が大事。その確率を上げていけばいいかなと思います。今の段階ではプレッシャーの中で打っていることや、遠くから打っていることが多い。決定機をもっと作り出すことを考えた方がいいのかなと思いますが」

 複数の攻撃パターンを共有して、相手を崩して好機をつかむ。チームとして連動することの意義を唱えた。

 スペイン1部で、レギュラーでプレーする。昨季はバルセロナを相手にアウェーで鮮烈な2ゴールを決めた。世界最高峰を肌で知ることは日本にとって大きな財産だ。その男が、こう話す。

 「個人だけでやるところの限界というのはちょっと感じているので、それ以上にまずは個人よりチームでどう崩すか、どう守るか。そっちの方が大事になってくる。レベルが高い選手が集まっているので、連係さえうまくいけばいいチームになる。そこをどれだけ出せるかっていうのが大事になってくると思います」。

 世界の強豪国に挑むW杯。連係こそ、日本の最大の武器になるかもしれない。(デイリースポーツ・鈴木創太)

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