【野球】FA左腕“額面”通りの働きを 巨人浮上のカギ

 5月の救援防御率5・33(16日時点)。3位につけ、上位をうかがう巨人の“泣きどころ”となっている。13、14日の敵地での広島戦では中継ぎ陣だけで計4回11失点と崩壊。3、4月の同2・57から大きく急落した。マシソン、カミネロ以外の救援陣に不安を残す中、約3週間ぶりにFA左腕・森福が1軍に戻ってきた。

 「リフレッシュして、しっかりと気持ちの部分が整ってきている。自分がイメージしたボールで打ち取れるようになってきているし、迷わずしっかりと投げるだけだと思う」。

 16日の東京ドーム。吹っ切れた表情で、言葉に力を込めた背番号13。信頼回復への強い思いをにじませた。対左打者へのワンポイントではなく、1イニングを任せられるべく渡った新天地での1年目。だが、開幕早々、自らの理想と現実のギャップに苦しめられた。

 4月24日の登録抹消までの間に7試合に登板。2敗を喫し、防御率5・40と厳しい数字が並んだ。左打者に対しても打率・400と右打者(同・389)以上に打ち込まれ、抹消直前は、3試合続けて1/3での降板を余儀なくされた。

 2軍では7試合に登板し、防御率0・00。当初は「最初は何で抑えられたのかが分からなかった」とイメージ通りのボールが投げられないことに苦悩したが、投げ込みを重ねることで気持ちを前に向かせた。1軍の試合も積極的にテレビ観戦。「自らを奮い立たせた」と1軍復帰への渇望を力に変えた。

 チームにとってもFA左腕の不振は大きな誤算となった。六回以降で計61失点と総失点(124失点)の約半数を占める。先発陣は頭数がそろっているだけに、中継ぎ陣の安定が反攻へのカギを握っているといえる。3週間の調整期間を経て戻った左腕は「(降格前は)対自分で負けていた。今はしっかりと(イメージ通りの)ボールが投げられている」と手応えを口にした。シーズンはまだ100試合以上も残す。今度こそ“額面”通りの働きを見せられるか。(デイリースポーツ・野畑圭司)

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