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菜那 女子初2個目の金!マッスルスパートで歴史刻んだ「最高の滑り、最高の五輪」

 金メダルを手に笑顔を見せる高木菜那
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 「平昌五輪・スピードスケート女子・マススタート・決勝」(24日、江陵アイスアリーナ)

 新種目のマススタートが行われ、女子の決勝で高木菜那(25)=日本電産サンキョー=が優勝した。高木菜は団体追い抜きに続いて今大会二つ目の金メダルで、五輪で日本の女子選手が同一大会「金」2個を獲得するのは夏季を含めて史上初。男子は98年長野大会でスキージャンプの船木和喜がラージヒルと団体を制した。佐藤綾乃(21)=高崎健康福祉大=は1回戦2組で転倒して敗退した。

 小さな小さな女王が、高々と両手を突き上げた。最後の1周、一つ目のカーブで3番手につけた高木菜は、直線で一気に2番手へ。さらに最後のカーブを出たところで、懸命に足を前へと押し出した。

 「ここでいかなきゃいつ行くんだ」-。ラストスパートで競り勝ち、ゴールイン。両手でガッツポーズし「やった~」と叫んだ。

 身長は155センチ。集団の中ではひときわ小柄だ。ひとけりひとけりの馬力が必要になるスピードスケートにおいて、もっと背が高ければと思ったことは、一度や二度ではない。それでも「この身長で戦っていかなければいけない」。マススタートでは「間を“しゅしゅしゅ”っていくのは小さいほうが有利」と信じて取り組んできた。

 今シーズンは、古傷である右膝の痛みとの闘いでもあった。シーズン前のトレーニング期は状態を見極めながらの追い込み。10月の氷上練習の時期でさえ、別メニューでの調整だった。

 昨年末の全日本選手権もテーピングをして出場。「完璧に治っているわけじゃない」と語っていたが、夢舞台で奇跡は起きた。「支えてくれた人のおかげで痛みなく滑り切れた。ここまでちゃんと滑れることは想像していなかった」。会心のレースだった。

 今大会3色のメダルを獲得した妹・美帆と比べられ続けた競技人生。振り返れば葛藤も多く、ねたんだ時期もあった。しかし、今は違う。「妹を誇りにも思うし、2つのメダルが刺激になった。(自分は)個人種目では戦えなかったけれど、新しい種目で結果を残せた。『美帆だけじゃなくて、菜那もいるんだぞ』と見せられた」と最高の笑顔で語った。

 ソチ五輪後に始まったこの種目で、射止めた初代女王の座。「頭を使うし、見ていて面白い。技術も体力も大切だけど、つく位置やレース展開を落ち着いてみられる力も必要。楽しい種目だと思う。自分の最高の滑りができて、最高の五輪にできたので本当に良かった」。最高の舞台で、菜那の才能は花開いた。

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