ボクシング成松、奮闘及ばず判定負け…「出し切った」
「リオ五輪・ボクシング男子ライト級・2回戦」(9日、リオ中央体育館)
男子のライト級、ミドル級、スーパーヘビー級の3階級が行われ、ライト級2回戦で成松大介(自衛隊)はバルデラス(米国)に0-3の判定で敗れた。IBF世界フライ級王座に就いた実績を持つアムナト(タイ)はウミア(フランス)に3回TKO負けした。今大会から全てのプロ選手の出場が解禁された。
ボクシング男子ライト級の成松は第8シードのバルデラスに対し、積極的に距離を詰めて激しい打ち合いに臨んだ。それでも、実力差は埋められずに判定負け。成松は結果を見届けると悔しそうに首を左右に振り「(キャリアの中で)一番強い相手だった。持っている力は出し切った」と敗戦を受け入れた。
スピードのある相手に対し、前に出て自分の間合いに持ち込むことはできた。それでも「接近戦がうまかったのは想定外」とカウンターから強打を浴びる場面が目立ち、劣勢を強いられた。ボディーにもパンチを受けて失速すると、反撃する力は残ってなかった。
4月の熊本地震で被害を受けた故郷への思いも胸に秘めて臨んだ初の五輪。初戦を突破すると地元熊本から多くの連絡があったそうで「盛り上がっていた。うれしかった」と力を得た。さらなる勝利の知らせを届けることはできなかったが「試合内容に悔いはない。五輪に来ることができたのは、自分にとってかけがえのない財産」と満足感も示した。
