佳純、完敗で“メダルの壁”破れず

 「ロンドン五輪・卓球女子シングルス・3位決定戦」(1日、エクセル)

 男女のシングルスを行い、女子3位決定戦で第4シードの石川佳純(19)=全農=はフェン・ティアンウェイ(シンガポール)に0‐4のストレートで敗れ、日本勢初のメダル獲得はならなかった。男子で日本勢初の8強入りを果たした岸川聖也(25)=スヴェンソン=は、準々決勝で第2シードの王皓(中国)に0‐4でストレート負けした。石川は7月31日の準決勝で第2シードの李暁霞(中国)に1‐4で敗れ、3位決定戦に回っていた。

 日本卓球界初の4強入りを果たした石川の勢いを持ってしても、“メダルの壁”は打ち破れなかった。世界ランク的には格下のフェンだったが、0‐4の完敗。「まだまだだなと思った。やっぱりフェンさんは強かったです」と悔しそうにテーブルを後にした。

 序盤から互角の打ち合いを展開。磨き上げてきたフォアハンドで終盤、9‐8とリードしたが、最後は3連続でポイントを奪われ、第1ゲームを落とした。第2ゲーム以降も立て直すことはできなかった「大事なところでミスが出た。これがメダルの重さですかね」と唇をかんだ。

 2011年、高校卒業と同時に、所属していたミキハウスを離れ、プロ選手として活動する道を選んだ。この時、髪を初めて茶髪に染めた。「ずっとやって見たかったんです」。結果がすべてのプロの世界。甘えは許されず、これからは責任を自分が背負いこまなければいけないという決意の表れだった。

 初の五輪で堂々の4強入り。十分に胸を張っていい結果だ。7歳で卓球を始め、母久美さんと二人三脚で、歩んできた。日本勢史上初の五輪4強入り。05年の小学6年生で全日本選手権一般の部で、福原愛以来の小学生での勝利し、『愛ちゃん2世』と注目された少女は、わずか7年間で本家を超え、日本卓球界に新たな歴史をつくった。

 まだ果たさなければならない使命がある。「メダルが取れなかったのはすごく悔しいけど、団体戦もあるので、落ち込まず気持ちを強くもっていきたい。リベンジしたい」。3日からは、福原らと挑む団体戦が始まる。エースとして、狙うは日本卓球界初のメダル獲得。日本の至宝が、再度、偉業に挑む。

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