イチロー ボンズコーチの一撃に驚嘆

猪木氏の名言の入った「IKEA」もじりTシャツで球場入りしたイチロー=ジュピター(撮影・小林信行)
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 「マーリンズ春季キャンプ」(16日、ジュピター)

 マーリンズのイチロー外野手(42)はナショナルズとのオープン戦には出場せず、約2時間の全体練習に参加した。

 気持ちいいほど打球が飛んだ。4人一組で行われたフリー打撃。主砲スタントンらと同じグループに入ったイチローは、ウォームアップの1巡目こそ8スイングで柵越えなしだったが、2巡目でギアを上げて7スイング中2本を右翼フェンスの向こうへはじき返した。

 周囲を驚かせたのは3巡目だ。1スイング目から5連発で柵越え。6スイング目は右翼ポールの右側を通過し、ファウルとなったが、飛距離は十分。チームメートや首脳陣が歓声を上げた。

 4、5巡目はラインドライブ重視のスイングで柵越えは1本。それでも計30スイングで8本の柵越え。見る者の目を楽しませた。

 全体練習後は日課としているコンテナ型の特設ジムでマシンを使って筋トレ。ところが、他の選手の居残り特打にボンズ打撃コーチ(51)が飛び入り参加していると聞くやいなや、慌ててコンテナから飛び出し、その様子を見守った。

 通算762本塁打や1シーズン73本塁打などのメジャー記録を保持している同コーチ。1スイング目でいきなりセンターへ豪快な一発をたたき込むど、6、8スイング目では右翼フェンスを越えた。

 ボンズ打撃コーチが現役を引退したのは9年前。しかも、この日使用したバットは選手からの借り物。にもかかわらず、スタントンやイエリチら主力が加わった“ホームラン競争”で堂々の優勝。ブランクを感じさせない鋭いスイングにイチローは「よく振れるねぇ」と感心しきり。1スイングごとに「オーイ!」「オーッ!」などと声を上げて興奮するその姿はまるで野球少年だった。

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