黒田“イチロー流激励メール”で奮起

 8月29日のDeNA戦(横浜)で、右手首付近に打球を受けた広島の黒田博樹投手(40)が1日、チーム本体に再合流し甲子園でブルペンに入った。立ち投げで直球のみ30球。患部に違和感はなかったようで当初の予定通り、4日からのヤクルト3連戦(神宮)での先発が決まった。米大リーグ・マーリンズのイチロー外野手(41)から、粋な激励メッセージが届いたことを明かした。

 ブルペン投球後、黒田は大雨の空を見上げた。「これは俺でも難しいな」。冗談を口ずさむ表情には笑みもあった。右手打撲から3日。ブルペンで30球を投げた。「投げる」という自信は、確信に変わった。残り28試合。フル回転する覚悟だ。

 「痛み?全然、大丈夫です。100がゼロになるわけじゃないけど、経過としてはいいと思います」

 8月29日のDeNA戦(横浜)で、右手首付近に打球を受けた。同月18日の中日戦(ナゴヤドーム)に続き、2度目の負傷。横浜での診察では、亀裂骨折の疑いを指摘された。だが、広島に戻っての再診で「打撲」の診断。「自分の中でも、とうとうきたかなと思ったけど…。そうは簡単に、辞めさせてくれないですね」と笑った。

 ヤンキース時代の同僚で、尊敬するイチローからもメールで“注意”を受けた。「『右手を引っ込めるクセを付けとこうか』と」。先輩の言葉を受け止めると同時に、黒田は持論を語る。「見えていない球に反応するのは難しいけど僕自身、球が見えていれば、そんな危ない所に当てない自信はあるので」。長年培ってきた闘争心むき出しの投球スタイルで、危機回避のコツも身につけたという。

 負傷降板は「チームに申し訳ない」という。だが、条件反射は磨き上げてきた本能。「手が出なくなったら野球を辞める時」と言い切る。状態次第では一度、登板間隔をあけるなど可能性が検討されたが、ローテ順変更を固辞。「少しでも(多く)投げられる方がいい。それがチームのプラスになるのであれば」と、上位進出へフル回転する覚悟だ。

 1日の阪神戦が降雨ノーゲームになった影響で、登板は流動的な部分を残す。当初は中5日で4日のヤクルト戦に先発予定だったが、この日の登板が流れたジョンソンとの兼ね合いで、相性や今後のローテ順を考えながら、5日以降に回るプランもある。緒方監督が「勝負」と位置付ける9月戦線。40歳右腕が一戦必勝でマウンドに向かう。

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