ドジャース 闘志全開のスネルが「普段なら99・9%交代」のロバーツ監督に言った一言「Please」交代拒否のK斬りで絶叫 本拠地も総立ち→感動的な光景に

 「ドジャース5-0フィリーズ」(17日、ロサンゼルス)

 ドジャースのブレーク・スネル投手が7回2安打無失点、毎回となる12奪三振の好投。試合後、七回2死の場面で交代を拒否したシーンについて語った。

 「マウンドで何て言ったの?」と問われたスネルは「Please(行かせてくれ)」と明かし、ニヤリと笑った。場面は七回、2死から連続四球で一、二塁のピンチを背負った。ここでロバーツ監督が「普段なら99・9%の確率で気持ちは固まっている。でも迷っていた。フィフティ、フィフティ」と交代を告げるためにベンチを出た。「99・9%だから」とブルペンからはベシアも駆けだしていた。

 だがスネルは続投を志願。すると「ちょっと迷っていた」というロバーツ監督は意を決したようにベンチへ戻り、ベシアも苦笑いを浮かべながら再びブルペンへ帰った。その光景に本拠地は大歓声。9月に入って以降、リリーフ陣が打ち込まれ逆転されるシーンを何度も見てきた、先発防御率と救援防御率には相当なかい離が生じていた。

 それを知ってか本拠地のスタンドは続投が決まると大歓声と大きな拍手がわき起こった。「とにかくゾーンでアタックすることを」とケンプを追い込むとスタンドは総立ちに。そして空振り三振に仕留めると、ド派手なガッツポーズを見せて吠えた。

 ロバーツ監督もベンチで拳をつきあげ、左腕に拍手を送った。そして歓喜のハグ。「球数は増えていたし、2死から2人を歩かせてどれだけ余力が残っているかわからなかった。これは行くべきだと感じて、マウンドに行って確認した。彼は最後の打者に投げたいと強く言ってきた。だから彼を信じた」と試合後に明かした指揮官。「チームを勢いづける本当に大きな投球だった。初球から素晴らしかったし、今夜の試合は絶対に必要なものだった」と称賛を惜しまない。

 今季最多112球の熱投でピンチを断ち切り、「抑えることができてよかった」と語ったスネル。勝負を分けたワンシーンにはさまざまな思いが交錯していた。

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