大谷翔平 史上3人目!球宴前30発&80得点「最後にいいスイングができた」最高到達点50・9メートル

 「ドジャース6-1ホワイトソックス」(1日、ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(30)はロサンゼルスでのホワイトソックス戦に「1番・指名打者」で出場し、四回に右中間へ30号ソロを放って、日本選手初の5年連続5度目の30本塁打に到達した。6月24日に達成した日米通算300号に続く偉業となった。先発の山本由伸投手(26)は7回3安打1失点でメジャー1年目の昨季を上回る8勝目(6敗)を挙げた。

 高々と舞い上がった白球に5万1368人で埋まった本拠地がどよめいた。時速187キロ、飛距離124メートル、最高到達点は50・9メートル。インパクトの直後、大谷が顔をしかめた“ムーンショット”が右翼席中段に着弾した。

 4点リードの四回だ。11打席連続無安打で迎えた第3打席。フルカウントから投じられた、145キロの内角低めスライダーを待っていたかのように渾身(こんしん)の力ですくい上げた。

 「最初の2打席は抑えられたが、3打席目で最後にいいスイングができた」

 3試合ぶりの豪快アーチで日本選手初の5年連続30号を達成した。2019年にベリンジャー(現ヤンキース)が打ち立てたオールスター戦前の球団最多本塁打記録に並ぶとともに、31年ぶり史上3人目の「球宴前30本塁打&80得点」もクリア。年間ペースを56本塁打&156得点とした。

 「翔平はいつもどおりのことをやってくれた」

試合後の会見でロバーツ監督は今季最多貯金22に貢献した一打をたたえた。

 6月16日に2度目の右肘手術を乗り越えてマウンドに復帰。4度目となる次回登板は31歳の誕生日にあたる5日(日本時間6日)のアストロズ戦に決まった。指揮官は「日々の準備を見てただただ驚いている。彼自身の自分へ期待や、投げながら体調を維持してすべてをこなしていることは正直、理解しがたい」と感嘆の声を上げた。

 投手復帰直後の5試合は打率・105(19打数2安打)と精彩を欠いた。しかし、直近8試合で5本塁打の量産態勢。ナ・リーグでは2位スアレス(ダイヤモンドバックス)に4本差をつけてトップを独走している。

 30号を放つ2球前、自身のファウルチップが球審の右膝を直撃。試合が一時中断するなか、大谷はずっと球審のそばを離れなかった。七回の打席に入る前にも自ら球審の元へ歩み寄り、声をかけた。

 二刀流のパフォーマンスだけじゃない。見る者の心をつかんで離さない大谷の人間性の魅力がここにもある。

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