大谷翔平 手術後初投球156キロからの千賀撃ち先頭弾 ポーズ&笑顔出た「納得できる内容」
「メッツ3-1ドジャース」(25日、ニューヨーク)
二刀流復活にまた前進した。ドジャースの大谷翔平投手(30)が25日、ニューヨークでのメッツ戦前に実戦形式の練習に登板した。2023年9月の右肘手術後、初めて打者相手に投球。直球は150キロ中盤を計測し、延べ5人に22球を投げて2三振を奪い、安打性の打球は1本。「納得できる内容」と振り返った。メッツ戦には「1番・指名打者」で先発。千賀から先頭打者弾となる18号ソロを放ち、メジャートップに立った。
打撃ケージの後ろに多くの人が集まる中、大谷は時折、笑顔も見せた。約1年半ぶりの打者との対戦。感覚を思い出しながら右腕を振った。
「1回目なので(球速を)あまり上げすぎないように」と慎重にスタート。最初に金慧成を投ゴロ、続いて球団スタッフとラッシングを空振り三振に仕留めた。その後、金慧成に右翼線へ安打性の打球を許し、最後は球団スタッフに四球を与えて終えた。
計5打者から2奪三振で安打性の打球は1本。22球を投げ終えると、「納得できる内容。自分が投手をやっているというのを若干思い出した」と確かな手応えを得た。
直球は96~97マイル(約154~156キロ)を計測したという。見守ったプライアー投手コーチは「ボールを両サイドに動かしていたし、全体的に本当に良かった」と評価した。
大谷の投手復帰はオールスター戦後の後半戦になる予定。今後の調整について「基本的に週1で投げられればいいと思っている。スケジュール通り復帰して、チームの戦力になれれば、その先が見えてくる」と述べた。
二刀流復活へ前進した直後のメッツ戦では打撃でも本領を発揮した。初回、1ボールから千賀の真ん中低めへの152キロをすくい上げた。右翼2階席へ特大の先頭打者本塁打。メジャートップに並ぶ5試合ぶりの一発に「甘い球をしっかり打てた」とうなずいた。
この日は投手としての実戦形式の登板に備えて早めに球場入り。慌ただしい1日を過ごしたが、大谷の顔にはマウンドに上がる前から笑みがあふれ、喜びがにじみ出ていた。その感情に乗せられたように、いきなり飛距離約125メートルの一発をたたき込んだ。
2打席目以降は凡退し、チームは3併殺の拙攻でカードを負け越した。それでも二刀流復活へ前進したことは、大谷にとってもチームにとっても今後への明るい材料となった。





