大谷翔平 3戦連発16号 ジャッジ抜いた両リーグ単独キング 昨季と同じ57発ペース
「ドジャース2-6エンゼルス」(16日、ロサンゼルス)
ドジャースの大谷翔平投手(30)がエンゼルス戦に「1番・指名打者」で出場し、今季初の3試合連発となる16号ソロで両リーグ単独トップに立った。この日は3打数2安打1四球で打率を・316まで上昇させてリーグ5位に浮上。球団ワーストタイの1試合5併殺で完敗した試合の中で存在感を示した。
笑顔はない。打った直後に素早くフリップさせたバットに気持ちが見えた。3点を追う八回。カウント0-1から内角低め、甘く入ったカットボールをセンターバックスクリーンまで一気に運んだ。飛距離132メートルの意地の一発。大谷は“確信歩き”で夜空を見上げ、ゆっくりと一塁へ向かった。
「フリーウェイ・シリーズ」。ロサンゼルスに隣接するアナハイムを本拠とするエ軍との“伝統の一戦”。大谷にとってはメジャー1年目の18年から23年まで6年間所属した古巣でもある。試合前のフィールドではウォードやネトら元チームメートだけでなく、トレーナーやブルペン捕手ら裏方とも交流。背番号「17」の周囲にたくさんの笑顔の花が咲いた。
しかし、ひとたび試合が始まれば、戦闘モードに入る。初回に中前打を放って3戦連続安打をマークすると、三回2死一塁の場面では四球を選んで好機を拡大。八回の一発で3試合連続マルチ安打を達成した。
前日のアスレチックス戦で19点を奪った打線は一転、拙攻の連続で10年ぶり、球団ワーストタイの5併殺だ。大谷も五回に痛烈な二ゴロで今季201打席目で初めて併殺打を記録した。
チームは完敗したが、大谷の打撃感覚はいい。今季初の3試合連続本塁打で16号に到達。シーズン換算で57本ペースと量産態勢に入っている。ジャッジ(ヤンキース)らを抜いて本塁打数は両リーグ単独トップに立ち、打率部門ではナ・リーグ5位に浮上した。スラッガーの指標でもあるOPS(出塁率+長打率)は1・106でリーグ1位の座を奪回。連日の猛打にロバーツ監督は「ボールがよく見えている。こちらが求めている以上のことをやってくれている」と賛辞を贈った。
きょう5月17日はロサンゼルス市が1年前に制定した「大谷の日」だ。同選手の野球界とLAコミュニティーへの多大な貢献を称える日。自身初の4試合連続本塁打で祝砲を上げる。





