満票MVPのエンゼルス・大谷 純粋に「どこまでうまくなれるのかな」【一問一答】
米大リーグ機構(MLB)は18日、両リーグの最優秀選手(MVP)を発表し、ア・リーグは投打の二刀流で歴史に残る活躍を見せたエンゼルス・大谷翔平投手(27)が満票で初受賞した。日本選手では01年のイチロー(マリナーズ)以来、20年ぶり2人目。満票選出は15年のハーパー(当時ナショナルズ)以来で、18人目19度目の快挙となった。ナ・リーグはハーパー(フィリーズ)が受賞した。大谷との一問一答は以下の通り。
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(MVP発表番組にリモート出演)
-満票でMVP。
「すごくうれしいですし、投票してくれた記者のみなさん、チーム、監督、コーチ、ファンの皆さん、トレーナーの方、手術してくれたお医者さん、支えてくれた皆さんに感謝します」
-今季を振り返って。
「オールスターでテレビで見ているような人と一緒にやらせてもらえることはなかったので、すごくいい経験になりました」
-MVP獲得は想像していたか。
「取りたいなともちろん思っていました。(二刀流は)日本で最初やるという時より、アメリカに来たときの方が受け入れられる雰囲気があったので、それは感謝しています」
(MVP受賞発表後の電話会見)
-今季は制限なしで二刀流でプレーした。
「難しさもありましたけど、やっぱりやりがいのあることですし、信頼に応えたいなというか、使ってもらっているという期待に応えたいなと思って毎日、頑張りたいと思っていました。そこはすごいやりがいを持ってできたかなと思います」
-今季の活躍は二刀流でプレーするラストチャンスじゃないかという重圧があったからか。
「どうなんですかね。ここまで(二刀流が)100%歓迎されているという雰囲気はプロに入ってからもずっとなかったので。常にそういう批判的なことっていうのはありましたけど、自分がここで頑張りたいなと思ってやってきたので、反骨心みたいなのは正直なかったですし、本当に純粋に『どこまでうまくなれるのかな』っていうのを頑張れたところが良かったのかなと思います」
-満票について。
「取ること自体も初めてなので、それも特別ですし、1位に皆さん入れてくれたというのが本当にすごくうれしくて、また来年以降、頑張ろうという気持ちに、さらにさせてくれたと思います」
-トラウトやチームメートの称賛や祝福をどう感じているか。
「一緒にやることで勉強になったりだとか、バッティングに関しては勉強させられっぱなしのところがあるので。ほんとにそこを見てきたからいろいろ対応できた部分はあると思いますし、ほんとに一緒のチームで良かったなと思っているので、来年、一緒に頑張れたら、もっともっと強いチームになるんじゃないかなと思います」
-子どもたちへのメッセージを。
「僕はイチローさんらがMVPを取った時に見ていましたし、そういう人たちを見てメジャーリーグに憧れるようになったので、そう思ってくれるようにまずは頑張りたいなと。そういう選手が出てきてくれるのも楽しみにしてますし、一緒にできる日が将来来るのも楽しみにしてます」
-今夜は家族とどんなお祝いを。
「特にないですかね。1人で寂しく過ごすと思いますけど(笑)。家族というか、母親とかは(自宅に)来ているので、帰ったらいると思いますけど、夜は特には。また明日もあるので、早めに寝ると思います(笑)」
-球団との契約延長の話は。
「そういった話はあまりできないので。ただ、エンゼルスも好きですし、長くやりたいなというか、まずは来年勝つことだけ考えて過ごしたいなと思っています」
-受賞発表を待つ心境は。
「やることは特に変わっていなかったと思います。ほんとに個人的には切り替えて来年勝つことだけを考えてやりたいなと思ってたので。ただ、楽しみにはしていましたし、来年につながるというか、モチベーションになったかなと思います」
-二刀流を評価されて27歳で受賞。今後の野球人生にとってどんな意味を持つか。
「けがとかもいろいろあったので、順調に来ていたわけではなかったですけど、その中で色んな人に助けてもらって27歳で取れたので。日々、頑張りたいなと思っています」
-二刀流継続の危機があったと思うが、そこを乗り越えた。
「まず、けがなく1年間できたというのが一番良かったです。そこで結果を出すことによって受け入れられる部分が多くなってくるんじゃないかなと思うので、それはこれからも変わらないですし、このパフォーマンスをどれだけ続けられるのかっていうのは誰にも分からないので、毎年毎年チャレンジの年が続くと思っています」
-ナ・リーグMVPのハーパーが受賞後に涙した。自身の発表直後の感情は。
「泣くというよりは、すごいうれしかったですね。満票だったので、ちょっとびっくりというか良かったなあっていう、そういう気持ちのほうが強い。ハーパー選手は2回目だと思うので、そういう意味でも心境の違いっていうのはあると思いますし、素晴らしいバッターなので、僕自身も見てますし、いつかこう対戦できる機会があれば、すごいうれしいなと思います」