大谷両リーグ最速40号&8勝 ルース以来103年ぶり偉業へ一直線!球団記録も更新

 8回1失点で8勝目を挙げ(右)、打者では8回に40号本塁打を放った大谷(提供・共同通信社)
 8回、40号本塁打を放つ大谷(MLB提供・ゲッティ=共同)
 大谷を応援するファン(共同)
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 「タイガース1ー3エンゼルス」(18日、デトロイト)

 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(27)が18日(日本時間19日)、タイガース戦に「1番・投手」で投打同時出場。打っては八回に両リーグ最速となる40号ソロを放ち、左打者の球団最多本塁打記録を39年ぶりに更新した。投げてはメジャー自己最長となる8回を投げて6安打1失で8勝目(1敗)。ベーブ・ルースが1918年に記録した「2桁勝利、2桁本塁打」の偉業にまた一歩近づいた。

 スポットライトを独り占めにした。圧倒的な二刀流パフォーマンスでビジターのファンを魅了した。「敵地でああやって応援してもらえるのはすごいありがたいです」。大谷が感謝の気持ちを言葉にした。

 確信の一振りは1点リードの八回だ。ここまで3打席無安打の背番号「17」が甘く入ったスライダーを渾身(こんしん)の力で叩きつぶした。「自分の間合い、自分のタイミングで球種に関係なくスイングできればいいかなと思ってました」。時速177キロ、飛距離131メートルで右翼席に飛び込んだ一撃。「打った瞬間、もちろん、行くなと思いました」。夜空に鮮やかなアーチをかけた。

 4戦ぶりの一発で40号一番乗り。殿堂入りしている伝説の打者レジー・ジャクソンが持つ左打者の球団最多記録を39年ぶりに塗り替え、本塁打王争いでは2位・ゲレロ(ブルージェイズ)と5本差。完全に独走態勢に入った。

 この日は11登板連続、今季15度目の投打同時出場。投げては初回から走者を背負いながらも5つの球種を効果的に使い、要所を締めて6試合連続クオリティースタート(6回以上、3自責以下)を達成した。

 史上28人目の通算500本塁打に王手を懸けているカブレラとの対戦を心から楽しみ「四球が無かったのが一番良かった。六回以降は比較的三振を狙いにいく意識ではいきましたね」。ギアを一段と上げた六回には、この日最速となる159キロを計測した。

 1球ごとに「おりゃあ!」とうなり声を上げる魂の投球で相手打線を圧倒。敵将ヒンチ監督は「とてつもない、特別な才能だ。今夜は彼の独壇場だった」と脱帽した。

 残り40試合。本塁打は53本ペースで、順調に行けば6試合に登板する。試合後、マドン監督の会見では米記者からサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に関する質問まで飛んだ。野球の神様ベーブ・ルース以来、103年ぶり史上2人目となる2桁本塁打&2桁勝利の快挙達成を疑う者はもう、一人もいない。

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