大谷、1安打1打点 敵軍二刀流から犠飛 チーム連勝で勝率5割
「エンゼルス5-1レッズ」(25日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(24)は「3番・指名打者」で出場し、3打数1安打1打点。2試合連続安打で打率は・277。チームは2連勝で4試合ぶりに勝率を5割に戻した。
指名打者制のないナ・リーグ球団との交流戦などのため、5試合ぶりのスタメン出場となった大谷。3都市11試合の遠征をへて2週間ぶりに戻ってきた本拠地で迎えた初回の打席は三ゴロ。右腕マーレにカウント1-2と追い込まれた後、外角150キロ速球にバットを伸ばすようにして二、三塁間へ打ち返し、快足を飛ばしたが、シフトを敷いた三塁スアレスのランニングスローにわずかに及ばなかった。
4-1の三回2死走者なしの第2打席は左飛。1ボールからの2球目、甘く入った129キロカーブを鋭く左方向へはじき返したが、速度174キロ、飛距離110メートルの打球はフェンス前で左翼手のグラブに収まった。その衝撃はマウンド上のマーレがガックリ肩を落とし、地面を蹴って悔しがるほどだった。
快音は五回だ。カウント1-2と追い込まれながら4球目、外角高め146キロを左前へはじき返した。内野陣全体が右へ寄る“大谷シフト”を敷く中、三遊間に位置した三塁手の左を抜く技ありの一打だった。代打で右前打を記録した23日のカージナルス戦に続いて2試合連続安打とした。
敵軍二刀流選手と初対決が実現したのは七回1死二塁の好機だ。中継ぎと外野を兼任し、昨季は打率・290(31打数9安打)、4本塁打を記録している右腕ロレンゼンに対し、2ボールから外角153キロ直球を左翼フェンスのアンツーカーまで飛ばしたが、打球は左翼手に好捕された。
本拠地がさらにどよめいたのはここからだ。左翼手がバランスを崩し、返球する意思を示さなかったのを見て二塁走者トバーが一気に加速。三塁を蹴って貴重な追加点を奪った。同僚の好走塁に大谷もベンチ前で思わず、万歳。生還した仲間を笑顔で迎えた。