イチロー 10カ月ぶり実戦で緊張も2点打 観客席大歓声に照れ隠し

 1回の守備に就くイチロー(撮影・小林信行)
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 「オープン戦、マリナーズ8ー1アスレチックス」(22日、ピオリア)

 マリナーズとマイナー契約のイチロー外野手(45)はアリゾナ州ピオリアでのアスレチックス戦に「7番・左翼」で先発出場し、2打数1安打2打点だった。フロント入りした昨年5月以来の実戦で、三回に右前に2点適時打を放ち、直後に代走を送られた。チームは8-1で勝った。

 バットは真っ二つに折れた。小さな弧を描いた打球が右翼手の前にポトリと落ちた。2-0の三回2死満塁の好機。カウント2-2と追い込まれたイチローが相手左腕の投じた内角高めの146キロ直球を打ち返し、二人の走者を生還させた。観客席からは大歓声。45歳は照れを隠すように「あのヒットではちょっと恥ずかしい。ま、気持ちはうれしいですよ」と言った。

 昨年5月2日の同カード・アスレチックス戦以来、296日ぶりに立った実戦のフィールド。「すごい緊張しました」。そう小さな声で言ったイチローはこう続けた。「最初(デビューした01年)に来た時とも違う。どれとも違う緊張でした。こういう種類のものを味わうとはね、確かに思ってもみなかった」。生まれて初めて感じる異質の重圧だった。

 試合開始30分前に球場入り。他の誰よりも大きな声援を受けた。左翼線際でウオームアップを始めると、背番号「51」を見たさに三塁側席にファンが殺到した。「ロックスター!」。その熱狂ぶりに女性客は驚嘆の声を上げた。

 初打席となった二回は先頭で捕邪飛。カウント1-1からの151キロ直球をとらえ損ねた。三回まで守った左翼には一度も打球は飛んで来なかった。「毎日緊張すると思うけど、これは今日だけのものと思う。次はどうゲームの感覚を取り戻すかというステップですね」。3月20日の日本開幕戦に向かって。イチローが次の一歩を踏み出していく。

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