大谷「この間の打席が生きた」“失敗”を無駄にせず対左腕22打席ぶり快音

 「エンゼルス9ー3マリナーズ」(10日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(24)は「6番・指名打者」で出場し、4打数1安打1打点、1四球。八回にはダメ押し点となる左前適時打を放ち、打率を・274とした。チームは先発全員安打で快勝し、貯金を2とした。

 6日前の経験を無駄にはしなかった。4日の試合で二ゴロに仕留められた中継ぎ左腕、エリアスとの再対決。8-3の八回2死二塁、大谷がワンボールから外角高め、151キロの速球を左前へ運び、二塁走者を生還させた。敵の息の根を完全に止めたダメ押し打。「初めてよりは2回目、3回目の方が軌道とか、ボールのスピードだったりとかが、分かる。このあいだの打席が生きてるんじゃないかなとは思います」と振り返った。

 オープン戦時から左投手に対して苦手意識はないと言い続けてきた。しかし、この日までの対左腕打率は・118(34打数4安打)。5月18日のレイズ戦の第1打席でスネルから左中間二塁打を放って以来、22打席(3四球含む)連続で抑え込まれていた。左投手が先発する試合はスタメンから外れることが多く、「そこはやっぱり打っていかないと打席に立たせてもらえないのかなとは思う。見え方は(日本ハム時代と)そんなに変わってないので、あとは日本で見ない軌道だったりとか、そこはもう慣れの部分だと思うので、キャンプからここまでやってきて1打席1打席、進歩するようにやっていきたいなと思います」と大谷。『明日』につながる22打席ぶりの快音だった。

 試合後の囲み取材。ちょっぴり悔しさをのぞかせたのは四回の打席を振り返った時。先発右腕リークがカウント1-2から投じた5球目、134キロチェンジアップを引っかけた。緩い打球は二塁手の左へ。しかし、大谷のスピードに慌てた二塁・ゴードンはボールをしっかり握れないまま、一塁へ悪送球。「二塁失策」と判定された。

 MLB公式サイトの解析システム「スタットキャスト」によると、四回の一塁までの到達時間は4・0秒。「打った瞬間は全然セーフになれると思って走ってました」と言い切った大谷は「H(安打)」ではなく、「E(エラー)」がついたことには「それ(安打)は願ってましたけど、なかなかそこは(自分で)左右できないので…」と口ごもった。

 7日の試合で右膝に自打球が直撃。この日も試合後は患部を氷で冷やすなどの治療を受けた。フィールドでは“後遺症”を感じさせない全力疾走を披露した大谷は「プレー中は気にしてもいられない。しっかり次の塁に進めるように走りたいなと思います」と話した。

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