大谷「向こう有利のゾーンが広がった」 球審の厳しい判定に苦しむ

 「エンゼルス2-3レンジャーズ」(2日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)は「6番・指名打者」で出場し、4打数無安打。過去5試合で4度目となるノーヒットで打率を・282とした。

 「正直、あれは僕の中ではボール。見送って正解のボール」。試合後の大谷がそう言い切った場面は第1打席、1点リードの二回無死一塁だ。カウント1-1から自信をもって見送った内角ツーシームをストライクと判定され、追い込まれた。

 相手先発はメジャー通算150勝、13年目のベテラン左腕ハメルズ。投球全体の43・6%がストライクゾーン外に投げるというデータがある投手だ。

 “あの1球”で完全に内角を意識させられた大谷はカウント2-2から外角低めのスライダーにバットが空を切る。9試合連続三振となった。

 「2打席目以降はそこまで(ストライクゾーンを)広げてしっかりバッティングをしないといけない中で、そこを主体に投げてくるピッチャーなので今日に関しては向こう有利のゾーンが広がった形になった。その中でなんとか工夫して打てるようにしないといけないんですけど、今日は結果が出なかったという感じですね」

 四回1死一塁の打席では相手内野陣が右へ寄る“大谷シフト”にヒットを阻まれた。

 ワンストライクからの2球目、内角ツーシームを二遊間へ鋭くゴロではじき返したが、遊撃手が好捕。二塁封殺で大谷は一塁に残ったと思われたが、一塁走者シモンズの二塁へのスライディングが守備妨害と判断されて打者走者もアウト。前夜の九回の守備でレンジャーズの選手から二塁ベース付近で併殺崩しのスパイクを左すねに受けているシモンズにとっても、大谷にとっても不運なプレーとなった。

 「一番つなげたかった」。そう言って悔しさをにじませたのは同点に追いつかれた直後の九回、無死一塁の打席だ。3番手左腕ディークマンに対し、カウント2-2から外寄りスライダーを打ち上げて遊飛。ツーストライクはいずれも見送ればボールになる可能性の高かった内角ツーシームを空振り、そして、ファウルにしたことによるもの。

 「勝てるチャンスが広がっていくところだと思うので、あそこはもうちょっとアプローチの仕方を考えないといけないと思います」。

 2人の左腕に4打席無安打。今季の対左腕打率は・148(27打数4安打)となった。ただし、この日に限れば、大谷の敵はマウンド上だけでなく、捕手の背後にも存在したようだ。

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