マー君“1泣”で悔しい16戦連続QS

 「ヤンキース1‐2レッドソックス」(28日、ニューヨーク)

 マー、痛恨の1球…。ヤンキース・田中将大投手(25)は28日、地元でのレッドソックス戦に先発し、9回を7安打2失点で今季3敗目(11勝)を喫した。同点で迎えた九回2死、ナポリに決勝ソロを浴びた。クオリティースタート(QS=6回以上を自責3以下)はメジャーデビューから16戦連続となり、1973年にスティーブ・ロジャーズ(エクスポズ)がつくった大リーグ記録に並んだが、メジャー初連敗となった。

 メジャーでの自身3度目の完投まであと1球までこぎつけた田中将に、まさかの落とし穴が待っていた。九回、先頭ペドロイアに中前にはじき返されるも、続くオルティスは三ゴロ併殺。この日2三振のナポリも変化球3球で追い込んだ。ビシッと抑え、後は味方打線の奮起を待つだけだった。だが、総仕上げの112球目、この日最速の96マイル(約154キロ)直球が中途半端な高さ、コースに行った。

 「『追い込んですぐ(変化球で勝負と)バカ正直にいってしまっていいものかな』というのが自分の中にあった。1球、ボールになる速い球を見せてからでいいと思った。最悪の結果になってしまった」

 ナポリの2三振はともに低めのスプリットで空振りを取った。女房役のマキャン捕手は即勝負と、三たび決め球に変化球を要求したが、田中将は2度首を振り、まずは見せ球と直球を選択。だが…。打球が右翼最前列に飛び込むのを見届けると、脱力したかのようにマウンド上で膝を折り、しばらく動けなかった。マキャンは「打った方がすごい。タナカは正しい球を投げた。野球では起こりうること」とかばったが、詰めの甘さは否めなかった。

 田中将は「今までが異常だっただけ。これが普通」と語ったが、すぐに「でも、負けていいなんて思っていない。毎試合勝ちたいと思うのが普通です」と続け、悔しさ、自分へのいらだちを隠せない。メジャーデビューから16戦連続QSのメジャータイ記録、楽天時代の2012年8月から数えれば50戦連続QSも色あせる。「先に点を取られていますし、相手がいい投手。自分があそこで打たれるというのは力がないということ」と後味の悪い敗戦に口をついて出てくるのは反省、自虐の言葉ばかりだった。

 先発の責務は十二分に果たしている。手痛い一発も教訓となり、いつかその血肉となる。自身のブログに「次はやり返せるように、また日々精進していきたいと思います!!」とつづった田中将。やられたままで終わらせるつもりはない。

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