東方神起を描く話題の現代美術家・笹田靖人、大阪で個展「刺激的なコラボだった」

大阪・心斎橋で開催中の、東方神起の日本デビュー15周年記念展。そのなかで注目を集めているのが現代美術家・笹田靖人とのコラボレーション作品だ。0.3mmの極細ペンで紡がれる彼の作品は、思わず瞬きを忘れるほどの緻密さと情報量、そして対象物への圧倒的なまでの熱量を感じさせてくれる。

元々は高校時代、韓国から来た留学生の薦めにより東方神起と出会ったという笹田は、15年以上にもわたる生粋の「ビギスト」(=東方神起ファン)。そんな彼に、今回のコラボにまつわる経緯や、4月2日から開催される大阪初となる個展へ込めた思いを訊いた。

取材・文/後藤愛

純粋に東方神起ファンだったので、ただただやりたい!と「以前から、東方神起のスタッフの方が僕の個展にいらっしゃることがあって。そのたびに自分の作品や東方神起への熱い思いを語っていたんです。僕は、与えられたチャンスに対して何とか爪痕を残そうとする癖がありまして(笑)」と、そのきっかけを話す笹田。

その情熱が見事に届き、まずは2019年におこなわれた東方神起のドーム・ツアー用のクルーTシャツを笹田がデザイン。それを機に、今回の展覧会でのコラボレーションの話が舞い込んだという。

「まだ本決まりではなかったんですが、何かイメージしてもらう材料が必要だなと思い、スケッチブックまるまる1冊分のアイデアを見てもらいました。純粋にファンだったので、ただただ『やりたい!』という強い気持ちを真っ直ぐにぶつけました」。

本来なら2020年春に東京のみで開催予定だった本展。コロナの影響で延期となったが、結果的に全国のファンが足を運びやすいようにと5都市にて規模を拡大しての開催となった。

「作品は、もうここがリミット!と言われる限界まで描き続けました(笑)。まさかのコロナ禍となりましたが、スタッフの方々の力で、安全に実施することができました。東京では展示から関わらせてもらい、自分が思い描いていたように仕上げられたことも感慨深いですね」と振りかえる。

愛に満ちた膨大な作品数ゆえ厳選した数での展示となったが、すでに会場を訪れたファンからは「東方神起愛がすごい・・・」「感動した!」と絶賛の声が絶えない。たとえば2枚でひとつの作品となるメインビジュアル『機械戦士』は、2人が向き合っている姿から互いへの信頼感を表現。周りには彼らを象徴するアイテムや数字を散りばめ、隅々まで眺めたくなる渾身の作品に仕上がった。

「絵の専門家と話をすると、すぐに評価へと入ってしまうんです。ここは良いけどここはこうした方が良いとか。でも東方神起ご本人やファンのみなさんは見る視点も違うし、すごく面白がってくれて。楽器のように響く感じで、僕にとってもこの上なく刺激的で楽しいコラボレーションになりました」。

なかに装置がある卵型の作品を立体化したオブジェも、本展の大きな見どころのひとつ。「僕の頭のなかにあるものをスケッチで表現し、立体物を制作してくださる方へお伝えしたんですが、出来上がったものを見ると『まさにコレです!』と。完璧にコミュニケーションできて、とても面白い体験でした」と、すべてが刺激的だったと明かした。

僕自身は絵のまま、絵とリンクする人物でありたい『東方神起 15th ANNIVERSARY MUSEUM XVision』の会期中である4月2日から4日までは、大阪・南堀江のギャラリー「peel」(大阪市西区)にて、笹田の企画展『YASUTO SASADA exhibichion -MAKUAKE-』の開催も決定した。

「Tシャツの原画など、『XVision』で未公開の作品も一部展示予定で、会場の心斎橋オーパからも近いのでどちらも一緒に見ていただきたいですね。これまでの代表作も展示しますし、僕も在廊しますのでぜひお話できれば」という笹田。いわく「ライブ・スタイル」の展示というだけあって、作品を笹田自身の言葉で解説してもらえるのも彼の個展ならではのポイントだ。

「日本のギャラリーだと私語厳禁というか、作品そのものを見て想像してもらうことを良しとする風潮にあると思うんです。が、僕の場合は、自分の言葉で伝えないと作品を誤解されてしまう恐れがある(笑)。僕自身は絵のまま、そのままの人物でありたいなと思っています。絵とリンクするような人物に」と話す。

笹田の作品に共鳴したレコード会社「ポニーキャニオン」とタッグを組んだことも、既存の枠にとらわれない笹田らしい選択。そのチームの手で、彼の企画展はより個性的に演出される。

「ポニーキャニオンのみなさんによると、僕の制作方法や発想の仕方が音楽アーティストと重なるそうなんです。僕が展覧会で話す様子を『歌ってるようだ』と表現してくださって、どんどん調子に乗ってしゃべっています(笑)。そのギアを上げるため、僕が高揚するようなBGMも作っていただきました。1枚1枚作品を説明していくなかで、ここぞ! というときには音量を上げてもらったり・・・たくさんチャレンジを重ねてもらい、とても楽しいです」。

私たちの生活にも身近な0.3mmのボールペンを用いた緻密な書き込みで、美しくも鮮やかな世界を創造する笹田靖人の非現実世界は、直に見ればなお圧倒されるに違いない。「1日15時間、25年以上絵と向き合い、没頭しながら作り上げてきた作品たちです。例えるなら、ガラパゴス諸島みたいなところを独りで切り開いていく感じでしょうか。そんな男がどんな答えを導き出したのか、興味を持っていただけたらうれしいですね」。

『東方神起(TOHOSHINKI)15th ANNIVERSARY MUSEUM XVision』は、4月8日まで「心斎橋オーパ きれい館」(大阪市中央区)で開催中。

また、笹田靖人の企画展『YASUTO SASADA exhibichion -MAKUAKE-』は、4月2~4日にわたり大阪・南堀江のギャラリー「peel」にて(入場無料)。

(Lmaga.jp)

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