藤田嗣治の未公開作品が初展示、「なにわの企業が集めた絵画の物語」展

関西経済同友会が主催し、企業が集めた芸術品のコレクションを一般公開する展覧会『なにわの企業が集めた絵画の物語』展が、「大阪府立江之子島文化芸術創造センター」(大阪市西区)で、1月24日よりおこなわれる。

2018年に初めて実施され、大好評を受けて第2回が実現した。経済同友会の展覧会実行委員会と、総合監修の橋爪節也氏(大阪大学教授・左から2人め)が会見で発表した。

今回の出品点数は、前回からパワーアップし、19社の企業から43点。歌川広重の浮世絵、小磯良平、東郷青児など近代の洋画、印象派のマネ、アルフォンス・ミュシャやシャガール、ロートレックのポスターまで幅広い。「コクヨ」(本社:大阪市東成区)から出品される藤田嗣治の『パリ』は、研究者にもあまり知られていない初期作品で、おそらく今回が初めての公開になるというから、見逃せない。2020年は70年大阪万博から50周年。岡本太郎の作品ほか、万博関連作品の展示も予定されている。

2021年には「大阪中之島美術館」(大阪市北区)の開館が待たれる大阪。この展覧会では、開かれた新たな美術館のありかたを目指して、会社帰りに立ち寄れるプレミアム・ナイト・ミュージアムや、ギャラリーコンサートも実施する。子どもから一般の大人に向けた「対話型鑑賞教育プログラム」も充実するとのこと。

かつて「大阪市中央公会堂」(大阪市北区)を寄付で建設した岩本栄之助の例に見るように、なにわの企業人たちが文化に貢献してきた歴史は深い。企業のフィランソロフィー(博愛)精神が集結したこの展覧会から、大阪の文化力の盛りあがりを期待したい。

取材・写真/沢田眉香子

(Lmaga.jp)

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