【ボート】大阪のフレッシュルーキーがレースを盛り上げる
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住之江ボート恒例の正月レース「第64回全大阪王将戦」は昨年のSG・グランプリ(住之江)のファイナリスト、上條暢嵩(大阪)が貫禄の逃走で優勝。オール大阪V3を成し遂げた。
王将位決定戦(優勝戦)は上條を筆頭にA1のそうそうたる実力者がズラリと顔を並べたが、予選では登録番号5300番台以降のヤングレーサーが大活躍。地力で勝る強豪を相手にダイナミックな攻勢でレースを沸かせた“新しいムーブメント”は今後の大阪支部の勢力図を大幅に書き換えそうな勢いがあった。
住之江で今年のフレッシュルーキーに抜てきされた佃来紀(25)=大阪・132期・B1=と渋川夏(22)=大阪・133期・B1=はオール大阪で初の予選を通過。将来性豊かな実力の片りんを見せつけた。
佃は昨年6月の福岡一般戦で2023年5月のデビュー以来、待望の初優出(3着)。それ以降も蒲郡、鳴門、宮島と立て続けに優出の好実績を残して、これまで築き上げてきた才能が一気に花開いた。
昨年9月から一転してスランプに陥ったが「そこで踏ん張っていろいろ教えてもらって、コツコツやっているうちに少しずつ調子も戻ってきたかな」と師匠・山崎郡(大阪)からの的確なアドバイスを胸に反撃開始。地道な努力で復調の兆しをつかみ、新春のレースできっちり結果を残した。
渋川は昨年12月のルーキーシリーズ(住之江)で23年11月のデビュー以来、初の準優勝戦に進出。住之江では王将戦も予選を11位で通過を決め、佃に「後輩にいい枠を取られた。やられましたね」と言わしめるほど、相棒の70号機を選手間でも評判の足にまで仕上げ切った。
「エンジンが良かったので(予選通過を)目標としていたけど、まさかでうれしいですね」と激戦区でのベスト18入りに笑顔が弾む。若手の登竜門・フレッシュルーキーの大役に「うれしいし、頑張って成績を残さないとアカンな、と思います」と意気込みは十分。ボートレーサー養成所を勝率トップで卒業した素性が本格的にベールを脱ぎ、全国のファンへアピールするチャンスがいよいよ到来だ。
昨年の住之江のフレッシュルーキーは竹間隆晟と石本裕武(ともに大阪)。2人はそろって全国で15人のみ選出される、今年の「トップルーキー」に選出された。佃は「同じ年齢なので、追い付きたいし、追い越したい」とライバル心を奮い立たせる。渋川も「追い付きたいですね」と飛躍を遂げた先輩の背中に食らい付いていく構えだ。
2人は惜しくも王将戦で優出は逃したが、実力者相手に結果を残した経験値は、今後のレースに大きな自信となる。数年後には、歴戦の覇者を退け、彼らが主役の存在として大阪支部をけん引しているかもしれない。(関西ボート担当・保田叔久)




