「レース記者コラム　仕事・賭け事・独り言」

　昨年に続いて今年もＪＢＣを取材した。創設から２０年目となる今回は大井でＪＢＣレディスクラシック、ＪＢＣスプリント、ＪＢＣクラシックの３競走、また門別で新たに加わったＪＢＣ２歳優駿が行われた。記者は大井で取材にあたったが、各カテゴリーのビッグレースが集中しているとあって、場内には独特の緊張感が漂っていた。

　ＪＢＣ諸競走の幕開けとなったレディスクラシックは、ファッショニスタがマドラスチェックとの競り合いを制してＧ１級初制覇を果たした。続くスプリントは大井のサブノジュニアが鮮やかな差し切り勝ち。昨年のブルドッグボスに続いて地方馬の２年連続Ｖとなった。

　門別で行われた２歳優駿はホッカイドウ競馬所属のラッキードリームが、直線で力強く抜け出して初代王者に輝いた。メインのクラシックは断然の１番人気に推されたクリソベリルが好位から抜け出す横綱相撲でＶ。Ｇ１級４勝目を挙げて国内敵なしをアピールした。

　それぞれのレースに趣があり、見どころ満載の一日となった。クラシックを勝利した川田はレース後のインタビューで「大井と門別を含めて、四つともいいレースだったんじゃないかと思います。地方馬も勝ち、ＪＲＡの馬も頑張り、また来年もいいＪＢＣになることを願っています」と話していた。

　大井で行われたＪＢＣ３競走の売得金は各レースとも地方競馬レコードとなり、合計６３億３５４７万３００円。また、門別のＪＢＣ２歳優駿の売得金は９億７４８９万８０００円で、前身の北海道２歳優駿の売得金レコードを大きく更新した。数字が物語るように“コンテンツの結集”はやはり魅力的だ。（地方競馬、競輪担当・堀江浩二）