【ボート】来年度は女子戦が年間48開催 考えられる不安な点とは

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 ビッグレースの売り上げで、快進撃を続けるボートレース業界。ここ数年絶好調の女子レースも、売り上げでさらなる躍進を続けている。

 今年1月のG3・住之江オールレディースでは、節間52億円を売り上げて、G3戦の最高記録を樹立。またゴールデンウイークに行われたびわこオールレディースでは、47億円を売り上げ、前年9月に行われたG1・びわこ大賞の45億円を上回る快挙。昼開催のG3としては、こちらも過去最高の売り上げを達成した。

 この売り上げにあやかって?ではないと思うが、今年度は6月に福岡(優勝は遠藤エミ)、来年1月には大村、2月には住之江と尼崎で、特別ヴィーナスシリーズが開催される。これは従来のヴィーナスシリーズとは少し違い“OG(ヴィーナスシリーズ卒業者)”を12人程度あっせんして行われる大会。

 さらに2020年度は、これまで年間12レース行われていたヴィーナスシリーズ(OGも12人程度あっせん)が全24場で開催されることとなった。

 これで現在全24場で行われているG3・オールレディースを合わせると、これまで36開催だった女子戦が、来年度は48開催と増えることになる。女子戦ファンにはたまらない朗報ではあるが、記者的には少し不安な点もある。

 年間48開催行うと言うことは単純に月4開催。ほぼ毎週行うことになる。しかもこの過密日程のなかで、プレミアムG1・レディースチャンピオンやクイーンズクライマックス、G2・レディースオールスター、さらには特別ヴィーナスシリーズも行わなければならない。そうなると選手のあっせんが大丈夫なのか?F休みもあれば、ケガで休んでいる選手もいる。または産休に入っている選手もいる。200人ちょっとしかいない女子選手で回していけるのかが心配だ。

 もうひとつ心配が。こうなるとA1選手はフル稼働となる。あるA1選手は「女子戦のあっせんでいっぱいになって、記念(G1)に呼ばれなくなるのでは…。SGに出たいのでそのポイントも稼がないといけないですし…」と不安がっていた。

 女子戦のレースが向上しているのは、女子トップクラスの選手が、SGや記念で学び得てきたことを、レースで実践したり、それを若手選手に教えたりしてきたことで、急激に向上してきたと思っている。

 女子戦が増えることは、女子担当をしている身からしても大変うれしいこと。まだ時間はあるし、みんなが納得するようにいい策を練り、誰もが楽しめる女子戦になることを期待している。(関西ボートレース担当・安藤浩貴)

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