【ボート】未来へ羽ばたけ!121期の新人レーサーたち

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 1952年4月6日、長崎県大村の地で産声を上げたボートレース。65年の歳月を経て数多くのボートレーサーが誕生し、幾多の名場面を作り上げてきた。そして今年11月、いよいよ選手登録番号“5000番台”を背負った新人選手が晴れの舞台に立つ。

 1年間の厳しい訓練で鍛えられ、福岡県柳川市の「ボートレーサー養成所」を巣立った121期生は、登録番号4995番から、5019番まで25人(女子5人を含む)。注目の登録番号“5000番”は、誰よりも礼と節を重んじ、選手仲間から手厚い信頼を得た岡本翔太郎(23)=山口。全6戦のリーグ戦で優勝1回、通算勝率は4位と実力も折り紙付きの新人だ。

 「5000という番号の前に、それだけの人数の選手がいらっしゃって、ボートレースが成り立ってきた」と積み重ねてきた歴史を肌で感じながら「お客様にとって、覚えやすい番号なのでうれしく思います」とニッコリ。「番号だけが一人歩きしても意味がないので、5000番の番号に見合う選手になりたい」と今後の活躍を誓った。

 登録選手番号以外でも、121期は注目の選手が盛りだくさん。「養成所チャンプ決定戦」を制し、121期の頂点に立った沢田尚也(18)=滋賀=のライバルになりそうなのが、決定戦で2着に入った上田健太(21)=愛知。リーグ戦を1~3戦まで連続制覇。通算勝率も7・41と堂々トップの好成績を残した。

 かつての名選手で担当教官の荘林幸輝氏は「沢田はセンスが良く伸びると思うし、上田もターン回りの距離感やSはすごくいい」と高評価を与えながらも「上田はもったいないくらいセンスはあるが、器用すぎる」と苦言も忘れない。まだまだ修正すべき部分は残るが、この2人の対決が、SGやG1のビッグレースを沸かせる日が来るかもしれない。

 ほかでは、10月の大村G1で、平成生まれで初のG1ウイナーに輝いた羽野直也(22)=福岡・114期・A1=を兄に持つ羽野諒(20)=福岡=や、通算15回の優勝を誇る浜崎直矢(34)=埼玉・92期・A1=の妹、浜崎寿里矢(24)=埼玉=は、今後のきょうだい対決が楽しみな存在。お茶の水女子大学の理学部化学科を卒業と異色の経歴を持つ“リケジョ”中村かなえ(24)=東京=も、レースで“化学変化”が期待できそうだ。

 11月2日から、全国各地のボートレース場でデビューする新人レーサーたち。多くの試練や困難を乗り越え、未来に向かって大きく羽ばたいてほしい。(関西ボート担当・保田叔久)

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