【ボート】若松のフレッシュルーキー中田達也に注目

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 若松ボートのフレッシュルーキー、中田達也(23)=福岡・113期・B1=が6月26日、住之江ボートで行われた一般戦の優勝戦で、G1ウイナーの赤坂俊輔、白水勝也、地元の鶴本崇文ら強敵を撃破し、2回目の優出でデビュー初優勝を成し遂げた。13年11月の芦屋ボートで初出走以来、599走目。「うれしいのひと言です!」と声を弾ませた。

 中田は12年にやまと学校(現ボートレーサー養成所)の113期生として入学し、野球で鍛えられた体格と持ち前のガッツで頭角を現すと、卒業記念レースを制覇。第25代やまとチャンプに輝いた逸材だが、体重管理が思うように進まず、一時はフライングを重ねるなど低迷期が続いた。

 しかし、体重を51キロでキープするようにしてからは「エンジンも出ている感じがする」と弱点を克服。「自分の技量不足を認識して練習に臨むようになった」と目の色を変えて特訓へ挑む姿勢も実を結び、近況の成績は上昇カーブを描きはじめた。

 師匠の塩田北斗(29)=福岡・105期・A1=の存在も、重要な要素のひとつだ。5月に地元の若松ボートで開催されたGW戦。師弟そろって出場した2人は選手宿舎で同部屋となり、連日熱い議論を交わした。「レースに行く前の精神的な部分から、細かなところ。エンジンについてもいろいろと教えてもらったのが大きかった」と師匠直伝のアドバイスは大きな糧となり、これまで培われた才能が一気に開花。「エンジンやペラの調整もレースで生かされた」と、若松ではデビュー初の優出(優勝戦は3着)を決め、選手として大きくステップアップ。今回の初優勝への確かな原動力となった。

 来期のA1昇格も視野に入り、「今までで一番勝率が上がっているので充実してると思います」と胸を張る。プロのボートレーサーとして、初めて表彰台に立った住之江ではファンの大声援を受けながら「A1になることです!」と力強く宣言した。「僕の持ち味は、最後まであきらめないこと」と熱いハートを持つ次世代の戦士は、さらなる闘いの舞台で成長を重ねていく。(関西ボート担当・保田叔久)

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