中沢里桜 ちょっとでもいい旋回できるように
【第3回】中沢里桜(20)=香川・137期=
ボート界への進路は宿命、もしくは必然か。昨年11月にデビューした香川支部の中沢は、まるがめボートと隣接する香川県宇多津町出身。まさに生粋の地元レーサーだ。「ボートレースは祖父が大好きで、近くのまるがめボートへよく行ってました。本当に赤ちゃんくらいの時から自然とボートを知ってましたね」と話すように、幼いときから“英才教育”でボート界に縁があったようだ。
間近に触れた、水面を奏でるエンジン音や手に汗握る勝負の世界。「そのときからカッコいいな、と思っていました。エンジンの音や迫力がすごかったし、自分もレーサーになりたい」と憧れの職業として、少女の夢は大きく膨らんでいく。
中学生の時から、ボート界を目指す意欲は本格化。高校在学中に「大学へ進学するか、ボートか、となったときに自分はレーサーになると決めました」と強い意志を胸にボートレーサー養成所への進学を決断。在学中の試験こそ不合格だったが、卒業後は半年間バイトで汗を流し、2回目のチャレンジで試験に合格。「めちゃくちゃうれしかったですね」と素直に合格を喜んだ。
養成所では修了試験の直前、指にケガを負い「万全の状態で走ることができなかった」と悔いは残った。「卒業することはできたけど、最後の最後でやらかしてしまった」と苦い思い出を教訓とし、レースでは常に細心の注意を心がけている。
目標とするレーサーは「香川の先輩、平山智加さんと遠藤エミさんですね」と実績確かな強豪レーサーに憧れを抱く。「男子の中でも同じように戦っているところがカッコいい。そういう選手になっていきたいし、大きいレースにも出たい」とビッグレースで躍動する将来像を頭に描いた。
「試運転で練習をして、ちょっとでもいい旋回ができるようになりたい」と貪欲に成長をもくろむ香川のニューホープ。大歓声を背に、まるがめボートで躍動する姿を期待せずにはいられない。
