「オールレディース　ビーナスちゃんカップ・Ｇ３」（６日、びわこ）

　最終日も悪天候に見舞われ、優勝戦は安定板装着でレースが行われた。１号艇で人気を集めた西橋奈未（２８）＝福井・１１９期・Ａ１＝がインから逃げ切り今年初、通算では７回目の優勝を飾った。２着には遠藤エミ（滋賀）、３着には細川裕子（愛知）が入り３連単は１番人気で決着した。

　西橋がインからコンマ０５のトップＳで先マイ。追って来る遠藤を振り切り、ファンが待つＶゴールを先頭で駆け抜けた。「気合のスリットですね。ベタ水面の調整をしたけど、結局うねりがあった。１Ｍは跳ねながらだったが、掛かってくれた。でも１号艇だから優勝できたかな」と苦笑いだったが、予選８戦６勝の好成績が頂上決戦でアドバンテージになった。「序盤にいい調整ができた。自分を褒めてあげたい」と素直に喜んでいた。

　びわこは２０２２年８月に額を１０針縫う大ケガを負った水面。「初めての大ケガで恐怖心があったけど、いいイメージを作りたいなと思って走り優勝できた。こんなうれしいことはない」と苦しい思い出を払拭する当地初Ｖに笑みがこぼれた。

　３月にはまるがめで頭蓋骨を骨折。二つの大ケガを乗り越えて次に狙うのはＧ２・レディースオールスター（１３～１８日・とこなめ）での女子ビッグタイトル初制覇だ。「西橋奈未の活躍を期待しているファンの気持ちを背負ってとこなめに向かいます」と復活Ｖを追い風にファンの思いに応える。