【香港ヴァーズ】ウインマリリン 悲願のG1初V 強烈末脚で“世界一蹴”日本勢唯一の勝利

 「香港ヴァーズ・香港G1」(11日、シャティン)

 まるで翼が生えたような末脚だった。レーンに導かれたウインマリリンが、世界の強豪牡馬をまとめて一蹴。日本牝馬による初Vで、自身にとっても待ちに待ったG1初タイトルを手にした。

 誰がこのポジショニングを想像しただろうか。日本で取り慣れた先行スタイルを捨て、道中は絶好のスタートを切りながら中団まで下げた。「自在性のある馬だし、彼女の末脚ならどこからでも負かせられる」と鞍上はパートナーに絶大な信頼を寄せていた。

 勝負どころでライバルたちが仕掛けても慌てず騒がず。ためるだけためて大外へ持ち出し、直線で一気にエンジン点火。残り150メートル地点でボタニクをかわし去ると、最後は流すような余裕すら見せた。

 「私自身、ようやく香港で勝つことができて安心しました」。そう言って胸をなで下ろした豪州の名手は「馬がいい状態をキープしていたので、自信を持ってレースに臨みました。日本の競馬に関わり、素晴らしい馬たちに乗る機会を頂き、光栄です」と喜んだ。

 厩舎開業24年目にして初の海外G1制覇を決めた手塚師は「事前に考えていた作戦通りではなかったですが、“神騎乗”で最後はいい脚を使ってくれましたね」と鞍上の手腕をたたえた。2年前のオークス2着から数えて9度目のG1挑戦。若い頃から最前線で走り続けた5歳牝馬が、異国の地で最高の輝きを見せた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス