福永祐一 23年2月末で騎手引退 調教師に転身「より深く馬に関われる」

 JRAは8日、令和5年度新規調教師免許試験の合格者を発表。重賞159勝(うちG1・34勝)を挙げる福永祐一騎手(46)=栗東・フリー=が狭き門をくぐり抜け、一発合格を決めた。騎手引退は23年2月末。現役トップ騎手のトレーナー転身は異例だが、来春からは新たな形で競走馬と関わっていく。

 46歳の誕生日前日に届いた吉報だった。あまたのビッグタイトルを手にしてきた福永が、1回目の受験で調教師試験の狭き門を見事に突破。騎手としてキャリア絶頂を極める中、あえてステッキを置き、トレーナーの道を歩むことを決断した。「もともと調教師の仕事に興味を持っていた。ジョッキーは達成感の味わえる数少ない仕事。その情熱が変わったということはないけど、調教師になりたい気持ちが上回った。より深く馬に関われて、自分の欲求を満たすことができる」と思いを口にした。

 “天才”福永洋一の息子として注目を浴び、“花の12期生”として1996年に騎手デビュー。新人時代から勝ち鞍を量産し、ほどなく一線級に加わった。年を経るごとに円熟味が増し、20年はコントレイルで無敗3冠を達成。21年はシャフリヤールでダービー連覇、22年10月には史上4人目となるJRA通算2600勝に到達した。

 華々しいキャリアを築く一方で、早くから調教師になることも思い描いていた。「ジョッキーをやりながら、調教師として10馬房もらえないかなぁ」。18年ダービー(ワグネリアン)初制覇後、笑ってそうつぶやいたことがあった。各厩舎の調教スタイルを分析する姿は、“二刀流”が冗談と思えないほどの熱意。「多くの馬が自分を育ててくれました。周りから認めてもらえて、やりたいように仕事をさせてもらっている。ずっと望んでいた環境。騎手が楽しいという気持ちが上がっていく中で、それよりもやりたいことが見つかった。幸せを感じますね」と騎手としての達成感を口にする。

 「僕のヒーロー」と尊敬する父の背中を追い続けた27年間でもあった。「福永洋一という偉大な騎手がいたからこそ、この世界に入ることができて、たくさんの方にサポートしてもらえた。感謝を伝えたいです」と頭を下げた。

 23年2月末での騎手引退を惜しむ声も聞かれる。しかし、それ以上に「調教師・福永祐一」に対するファン、関係者の期待は大きい。心躍る春、多くの声援をその背に受け、ホースマンとしての第2章をスタートさせる。

 ◆福永祐一(ふくなが・ゆういち) 1976年12月9日生まれ、46歳。滋賀県出身。父は「天才」とうたわれた元騎手の洋一氏で、“花の12期生”として競馬学校に入学。96年3月2日にデビューした。この年、武豊以来となる新人50勝を達成し、JRA賞最多勝利新人騎手に。その後も勝ち星を積み重ね、18年には父もなし得なかったダービーをワグネリアンで初制覇。20年にはコントレイルを史上3頭目の無敗3冠へ導いた。先週終了時点で歴代4位のJRA通算2613勝(うちG1・34勝)をマーク。身長160.0センチ、体重52.0キロ。血液型はB型。

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