【POG】リバティアイランド陣営がG1初制覇へ意欲(栗東発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

先週の京都2歳Sは、ラブリーデイ産駒のグリューネグリーン(牡、美浦・相沢)が逃げ切りV。半兄に同じ相沢厩舎所属でG2を2勝したヴェルデグリーンがいる厩舎ゆかりの良血馬が、重賞初Vを決めた。賞金を加算できたことで、半兄が果たせなかったクラシックへの出走が可能に。今後のさらなる成長が楽しみだ。

 今回は阪神JF(11日・阪神、芝1600m)を予定する有力馬3頭の1週前の様子をお伝えしたい。

 まずはリバティアイランド(牝、中内田)から。7月の新潟新馬戦(芝1600m)では、JRA最速タイの上がり3F31秒4の末脚で差し切りV。続くアルテミスSは直線で包まれて追いだしが遅れるロスがあっての2着。負けて強しの内容で、ポテンシャルはメンバー中で一番だろう。福永助手は「前走はなかなか進路が開かなくて、厳しい競馬になってしまいました。中間は予定通りの調教メニューを消化。当週のひと追いで態勢は整うと思いますし、(初の)右回りも問題はないと思います」と、G1初制覇へ意欲を示した。

 新潟2歳Sを制したキタウイング(牝、美浦・小島)が、11月上旬に栗東へ入厩した。1週前の1日は新コンビを組む和田竜Jを背に、栗東坂路で僚馬スズカノロッソ(7歳2勝クラス)と併せ馬。終始楽な手応えで半馬身先着を決め、4F52秒2-12秒1をマークした。鈴木助手によると「鞍上は『(手応えは)楽だった。折り合いはスムーズで、仕掛けてからの反応も良かった』と話していました。いい感触をつかんでくれたと思います。すぐに(栗東の)環境にも慣れましたし、とてもいい雰囲気です」と感触は上々だ。11月に阪神で行われた三つの2歳重賞は美浦所属馬が勝利をしているが、全て逃げ切りでのV。その点については「すごくいい状態ですし、チャンスはあると思います。(美浦所属馬が)逃げ切り以外の競馬でも勝てるところを見せたいですね」と3連勝でのG1制覇へ期待を寄せた。

 前走のファンタジーS(10着)は直線の不利で不完全燃焼だったアロマデローサ(牝、池添学)は来日予定のイーガンJとの新コンビで巻き返しを狙う。師は「1週前の追い切りはC・デムーロJが乗ってくれましたが、とてもいい動きでした。福永Jから『距離は1600m以上あっても良さそう』とアドバイスがあり、距離は問題ないと思います。出たなりの位置でリズム良く運べれば」と初の重賞&G1制覇へ力を込めた。(馬三郎栗東支局・塩手)

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