【毎日王冠】サリオス 馬群こじあけ復活星 オグリキャップ以来2度目Vで2年ぶり美酒
「毎日王冠・G2」(9日、東京)
これがサリオス本来の強さだ。7連敗中と長いスランプに苦しんでいた実力馬が待望の復活V。2年ぶりに勝利の美酒を味わった。
好スタートを切って6番手のインへ。しかし、直線に入ると前が壁になり、いったん後方に下がる大ピンチ。ここから残り200メートルで内から馬群をこじあけ、さらにゴール前ではダノンザキッドとジャスティンカフェの間に突っ込み、グイッと半馬身抜け出したところがゴールだった。チョウサンのコースレコードを15年ぶりに0秒1更新。また毎日王冠を2勝したのは88、89年を連覇したオグリキャップ以来となった。
4度目のコンビで初めての勝利をつかんだ松山はフィニッシュの瞬間、右手で力強くガッツポーズ。「強い競馬でしたね。先生(堀師)からは“自信を持って乗るように”と言われました。直線に向いての手応えは十分。前があいてからしっかり伸びてくれました。結果を出せてうれしい」と声を弾ませた。
オーナーである(有)シルクレーシングの米本昌史代表も「こういうパフォーマンスをしてくれて、うれしいですね」と復活劇を喜ぶ。今後は天皇賞・秋(30日・東京)、マイルCS(11月20日・阪神)、さらに香港マイル(12月11日・香港シャティン)などが視野に入る。「何とか種牡馬として血を残せるように。もう一つG1を」と同代表。次はG1で強い姿を見せつける。